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【MLB】「ドジャースの半分以下の年俸」で世界一! ブルワーズが証明した金満球団に勝つ方法 常識を覆す「1%の才能」の発掘術 (4ページ目)

  • 中島大輔●文 text by Daisuke Nakajima

 つまり、データを分析するだけではなく、それを受け取る人間の特性まで考慮し、情報を最も効果的に活用できる環境を整えているということだ。その調査対象は、選手の技術や能力だけにとどまらない。

「選手のバックグラウンドや性格はもちろん、家族はこういう人だと全部調べ上げます。現場では、どのコーチや選手と仲がいいか。どのコーチがアドバイスすると聞くか。そのコーチに情報を伝えるには、どう理解してもらうのがいいか。情報を受け取る側の選手が理解できるように、プレイヤーインフォメーションの人たちがあらゆる調査を行ないます。それを監督やコーチとも話し合いながら、GMが最終的な決定をします」

 どれほどすぐれた助言でも、選手が納得しなければ実践にはつながらない。同じ内容であっても、誰が伝えるかによって受け止め方が変わることもある。ブルワーズは、そうした人間関係やコミュニケーションのあり方にまで目を向けているのだ。

【日本のスモールベースボールとの違い】

 先述したように、ブルワーズが今季実行した野球は、「スモールベースボール」と言われた。ナ・リーグ4位のシーズン162盗塁を記録し、成功率は75%。本塁打はリーグ最少の154本だが、832得点は同2位だった。

「でも、日本人の想像するスモールベースボールとは少し違います」

 色川氏がそう言うのは、アプローチや思想が異なるからだ。

 日本ではまずバットに当てることが重視される一方、ブルワーズでは打球速度やスイングスピードを大切にして強く振ることが求められる。結果、本塁打は少なくても多くの得点が生まれる。それがブルワーズのスタイルだと色川氏は語る。

「内野ゴロでも、強い打球なら相手のエラーを誘う可能性が増えます。とくにランナーがいる状況での強いゴロは、誰にとってもプレッシャーです。それをじわじわボディーブローのように毎イニング、ピッチャーたちにストレスを与えていく。

 ピッチャーがしびれを切らして真ん中にボールを投げると、強く振るのでラインドライブになって、外野の間を抜ければツーベース、スリーベースになる。スモールベースボールではありつつも、今の時代の野球選手の評価として大事なことはしっかり取り入れています」

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