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【MLB】「ドジャースの半分以下の年俸」で世界一! ブルワーズが証明した金満球団に勝つ方法 常識を覆す「1%の才能」の発掘術 (2ページ目)

  • 中島大輔●文 text by Daisuke Nakajima

 だが、その野球は単なる戦術の積み重ねによって生まれたものではない。選手の発掘から育成、メジャーでの起用に至るまで、一貫した組織づくりがあってこそ実現できるものだと色川氏は語る。

「ブルワーズではサーバントリーダーシップが推奨されています。サーバントは『奉仕する人』という意味で、リーダー層の人たちが僕らスカウトや、データ分析、ストレングスなど、さまざまな分野の専門家の意見にしっかり耳を傾ける球団です」

 上から一方的に方針を押しつけるのではなく、各分野の専門家が持つ知識や経験を尊重し、組織全体で最適解を探していく。その姿勢が、ブルワーズの強さを支えているのだ。

【才能を開花させるブルワーズの流儀】

 ブルワーズは、メジャーでも屈指の育成力を誇る球団として知られる。MLB Pipelineが発表したファームシステムランキングでは、2026年開幕前に1位、8月16日発表の最新版でも3位と高い評価を受けていた。

 野手では、入団前から国際プロスペクトランキングで18位に評価されたベネズエラ人のジャクソン・チョーリオ、投手では2022年ドラフト2巡目(全体63位)で獲得し、今季のナ・リーグのサイ・ヤング賞有力候補に挙げられるアメリカ人右腕、ジェイコブ・ミジオロウスキーなど、好素材を獲得して育て上げている。

 その背景にあるのが、「1%」を見つけて伸ばすためのレクチャーだ。スカウトの全体ミーティングでは、球団内の各専門家によりスイング軌道や捕手のフレーミング、外野守備など詳細な講義が行なわれるという。色川氏が説明する。

「日本ではアップヒルのスイングとダウンヒルのスイングのどちらが正しいのかというように、答えをほしがりますよね。ブルワーズでは、たとえばある打者はダウンヒルでボールを捉える位置がここで、成功している選手がいるという事例を出してくれます。アップヒルの場合も同じです。答えではなく、何がその人に合うのかという考え方をします」

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