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注目は大谷翔平だけじゃない! 鈴木誠也がオールスター選手級の活躍で30本塁打の大台突破もある (3ページ目)

  • 宇根夏樹●取材・文 text by Une Natsuki

【打球のハードヒット率も年々上昇】

 打者としての鈴木は、「オールスタークラスの選手に次ぐ存在で、そのすぐ下に位置している」と言っていいのではないだろうか。たとえば、昨シーズンのOPSが鈴木より上だった21人中19人は、昨年と今年のうち、少なくともどちらかのオールスターゲームに選出されている。鈴木のすぐ下に並ぶ23位〜43位の21人は、ほぼ半数の12人が選出された。

 パワーがもう少しアップすれば、鈴木はオールスタークラスの選手になり得る。そして、オールスターゲームにも選ばれるに違いない。

 ワンランク上のパワーを具体的に表す「シーズン30本塁打以上」は、実現可能なハードルに思える。

 鈴木の月間本塁打(3・4月→5月→6月→7月→8月→9・10月)は、2022年が4本→0本→欠場→4本→2本→4本、昨シーズンが1本→5本→0本→2本→5本→7本、今シーズンは3本→2本→5本→5本→4本と推移している。

 メジャーリーグ1年目は月間4本塁打が最多ながら、2年目以降は月間5本塁打以上が計5度を数える(8月31日に打つと6度目)。1カ月に5本のホームランを打てれば、シーズン全体では30本塁打だ。

 スタットキャストのデータによると、初速95マイル以上の打球の割合を示す鈴木のハードヒット率は年々上昇している。2022年の41.3%に対し、昨シーズンは48.0%、今シーズンは48.6%。規定打席未満の2022年はランキングの対象外だが、その数値は規定打席以上の70位前後に相当し、昨シーズンは30位、今シーズンは20位だ。

 8月半ばから、鈴木は主にDHとして出場している。それまではライトを守ることが多かった。現在はベリンジャーがライトの守備につき、レフトはハップ、センターはピート・クロウ=アームストロングが守っている。来シーズンのポジションがどうなるのかはわからないものの、DHがメインとなれば、今まで以上にパワーが求められる。

 なお、シーズン30本塁打は、来シーズン以降とは限らない。ここからでもパワーを発揮すれば、今シーズンの30本到達もあり得なくはない。

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