大谷翔平「真夏のトレード」をシミュレーション 残留でオフにFA争奪戦? 移籍してエンゼルスに出戻り? (2ページ目)
【再契約の道は残っている?】
断られるのがわかっているにもかかわらず、エンゼルスがQOを申し出るのは、大谷がいなくなった際の補償を得るためだ。大谷がQOを断り、他球団と契約を交わすと、エンゼルスは翌年のドラフト指名権をひとつもらえる。QOを申し出ていないと、補償はゼロだ。
たとえば昨オフ、ウィルソン・コントレラスはシカゴ・カブスからFAとなり、QOを断ったあと、セントルイス・カージナルスに入団した。契約は5年8750万ドル(2023年〜2027年/年平均1750万ドル)だ。
それによりカブスは、今年のドラフトで3巡目の前に位置する指名権(全体68位)を与えられた。一方、コントレラスを手に入れたカージナルスは2巡目の指名権を失った。
エンゼルスは大谷にQOを断られても、再契約の道は残る。
昨オフにQOを断った12人のうち、ジャッジとアンソニー・リゾ(ヤンキース)、ブランドン・ニモ(ニューヨーク・メッツ)の3人は、それまで在籍していた球団と再契約を交わした。
一方、残りのシーズンをエンゼルスで過ごすシナリオと比べると、こちらが実現する可能性は高くないものの、今夏のトレードで他球団へ移籍した場合も、大谷はオフにFAとなる。
その移籍先の球団とシーズンが終わる前の延長契約がまずないのは、エンゼルスが大谷を放出しない時と同様の理由だ。入団交渉の相手が1球団ではなく複数の球団となれば、競争の原理が働き、大谷はより好条件の契約を得ることができる。
また、移籍後にFAになった大谷は、QOとは無関係だ。
球団がQOを申し出ることができるのは、過去にどの球団からもQOを申し出られたことがなく、FAになるまでシーズンを通してその球団にいた選手に限られる。エンゼルスから移籍すれば、大谷は後者に該当しないので、QOの対象から外れる。
かつてはルールが異なり、何度かQOを申し出られた選手もいた。ヤンキース時代の黒田博樹は2012年のオフと2013年のオフに続けてQOを提示され、どちらも断ったあとに1年契約でヤンキースへ戻っている。
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