レッドソックス吉田正尚には「大型契約も納得」、メッツ千賀滉大は「B評価」。各球団の専門メディアの評価は正反対 (2ページ目)

  • 澤良憲●取材・文 text by Sawa Yoshinori
  • photo by Kyodo News

 また、エンリケ記者は「彼は信じられないほど優れた選球眼と打席での忍耐力がありますし、卓越したミート能力はメジャーでも通用するはずです」と絶賛。シーズンへの期待を次のように語った。

「日本時代の成績を見れば、彼はリードオフマンが適しています。これまでレッドソックスには、"真"のリードオフマンがいなかったので、ぜひともそうなってほしいですね。また、(予想されているポジションの)レフトでの好守備にも期待しています。(レッドソックス本拠地の名物)グリーンモンスターの下でプレーする姿が早く見たいです」

 エンリケ記者はさらに、今季の打撃成績を次のように予想する。

「やはり打率3割超えと20本塁打以上に期待したいです。レッドソックスはラファエル・デバース以外のパワーヒッターを必要としていますから。もっとも吉田は三振が少ないので、OBP(出塁率)は.372前後、長打率は.489〜.492前後を容易に達成できるでしょう」

 最後に、吉田のWBCへの出場について質問すると、エンリケ記者は「レッドソックスの一員となった今、WBCで彼のプレーを見るのが楽しみです」と肯定的だった。メジャー1年目の春季キャンプやオープン戦に参加できなくなることには「多少の懸念もある」と不安も口にするも、「野手であれば、それほど心配することもないでしょう」と楽観的。MLBデビュー前の国際大会での活躍を楽しみにしているようだ。

 早くも現地で期待されている吉田は、シーズンで求められる数字も当然高い。左打者有利のレッドソックスの本拠地球場でどれだけ通用するかが、今後の評価のカギになりそうだ。

 続いて、千賀滉大に対する現地評価だ。海外FA権を行使した千賀は、12月17日にメッツと5年総額7500万ドル(約98億円)で契約。複数球団による争奪戦を制して千賀を獲得できたのだから、メッツの地元ニューヨークは歓喜に沸いたに違いないと思ったが......あまり盛り上がっている様子はなかった。

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