今年の「投手・大谷翔平」はどこがすごいのか。球速・制球力もアップ、スライダーはバットに当てるのも困難

  • 澤良憲●取材・文 text by Sawa Yoshinori
  • photo by スポニチ/アフロ

"新しいスライダー"の威力

「まずは、球速と制球力の向上、配球の変化がある」

 フリードマン氏が挙げたこれらのポイントは、現地メディアからも同じような指摘がされている。まず球速については、エンゼルスの地元紙『オレンジカウンティ・レジスター』(4月26日掲載記事)で、次のように述べられていた。

「今年の大谷はすべての球種で平均速度が上がっている。フォーシーム(ストレート)は95.6マイル(約153キロ)から97.5マイル(約156キロ)に、スプリットは88.2マイル(約141キロ)から90.1マイル(約145キロ)に、カーブは74.7マイル(約120キロ)から78.9マイル(約126キロ)と上がっている」

 さらに、こうもつけ加えられている。

「スライダーは特に印象的だ。速度は82.2マイル(約132キロ)から84.8マイル(約135キロ)に上がったが、その変化は失われていない。普通、変化球は速度が上がれば、変化量が減って"まっすぐ"になってしまう。しかし、大谷のスライダーの水平方向の動きは、昨年の15.8インチ(約38cm)から、今年は16インチ(約40cm)になっている」

 スライダーの進化は、現地で注目の的になっている。データ分析サイト『ファングラフス』(4月21日掲載記事)は、「アストロズ戦(4月20日)での大谷は、彼のキャリアで最も高い46.9%のCWS率(全投球数における見逃しと空振りの割合)を出した。これはメジャーでも1位の数字で、"新しいスライダー"がそれを支えた」と述べ、「このスライダーは60%の確率で空振りを取るため、打者がバットに当てることは困難である」と紹介している。

 そして、大谷は制球にも力を注いでいる。例えば、『MLB.com』(4月13日掲載記事)は、「投手・大谷は四球を与えることをやめた。彼は(四球を減らすことが)比較的苦手だったが、そこを修正した。それが今の強みだ」と述べ、昨季から今年4月12日までの与四球率の比較を掲載した。

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