2022.05.18

今年の「投手・大谷翔平」はどこがすごいのか。球速・制球力もアップ、スライダーはバットに当てるのも困難

  • 澤良憲●取材・文 text by Sawa Yoshinori
  • photo by スポニチ/アフロ

 MLB通算100号ホームランを放ったばかりの大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)だが、投手としても好調だ。敵地でのヒューストンで初勝利を挙げた4月20日(現地時間:以下同)のアストロズ戦では、6回1安打0失点1四球、12奪三振。6回1死までパーフェクトピッチングというすばらしい投球を見せ、強力な打者が並ぶアストロズ打線をねじ伏せた。

相手打者を抑えて雄叫びを上げる大谷相手打者を抑えて雄叫びを上げる大谷 この記事に関連する写真を見る  また、3勝目を挙げた5月5日の敵地ボストンでのレッドソックス戦でも、大谷は7回6安打0失点0四球、11奪三振と快投。この試合の大谷は制球力も抜群で、投じた99球中81球がストライクゾーンに入り、ストライク率は81.8%だった。これは、フェンフェイパークで登板したビジターチーム投手としては、「同球場が記録を開始した1988年以降で史上最高」と現地メディアが報じている。

 5月17日現在、大谷は6試合に先発登板して32回1/3を投げ、3勝2敗、防御率2.78、24安打10失点7四球46奪三振の成績を残している。投手を評価する指標のひとつであるWHIP(1イニングあたりの与四球・被安打数合計)は0.96。一般的に、先発投手でこの数字が1.00未満であれば"超エース級"と言われるが、大谷がMLBでもトップクラスの投手であることがこの数字からも証明されている。

 MLBの公式メディア『MLB.com』が5月11日に掲載した今季のMVP予想で、大谷は4位に選出され、投手での活躍は次のように紹介されている。

「二刀流のスーパースターは、32回と1/3を投げて防御率2.78をマークし、そして、K/BB率(奪三振と与四球の比率)は46三振に対し7四球と驚くべき数字を残している。(大谷は)マウンドではこれまでで最もすばらしい状態にある」

 投手・大谷の活躍は春季キャンプ中からすでに予見されていた。"ピッチングニンジャ"の愛称で知られる投手分析家、ロブ・フリードマン氏は当時から、「すでにシーズン中盤並みの完成度」と絶賛。今の大谷はその言葉通り、あるいはそれ以上に躍進している。投手・大谷がここまで好調な理由は何なのか。再びフリードマン氏に意見を求めた。