2018.08.10

今の田中将大は真っ直ぐがエグい。
プレーオフ進出へトップギア

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Image

 8月5日(現地時間)にボストンで行なわれたレッドソックス戦で、4回3分の2で降板――。この結果だけを見れば、先発したヤンキースの田中将大にとって厳しい内容だったと思われるかもしれないが、ポジティブな要素も少なくなかった。

ケガから復帰後、好投が続くヤンキースの田中 0-0で迎えた5回、ムーキー・ベッツにグリーンモンスター越えの特大弾を浴び、7月15日のインディアンス戦途中から継続してきた連続無失点記録は21回3分の1でストップ。それでも、チーム打率、得点、長打率、盗塁など、あらゆる分野でメジャー1位の強力打線を相手に粘りを見せた。4回2死から味方のエラーでランナーを許し、5回を投げ切ることは叶わなかったものの、絶好調のレッドソックスを1点に抑えたことは評価されていい。

「MLB全体でも1、2を争う打線。みんなそれぞれ狙いがあって粘ってくる。球数は増えてしまいましたけど、『今日はこういう日。我慢比べで先に折れてしまったら試合が終わってしまう』と思っていた。なんとか粘りながら投球ができたと思います」

 田中がそう振り返ったように、この試合では毎回のようにピンチを招きながら、今季最多タイの9三振を奪うなど決定打を許さなかった。4月11日の対戦で満塁弾を打たれたMVP候補のJD・マルチネスに対しては、得点圏に走者を置いた1回と3回に対戦して2打席連続三振。球数は増えたが、長いイニングを投げるより最少失点に抑えたいという意図が見える投球だった。

 直近3試合で1失点の田中の好調ぶりは、記録、数字でも証明されている。自己最高の21回3分の1連続無失点は、ヤンキースの投手としては2011年にCC・サバシアが23回3分の2を達成して以降、最長となる記録だ。また、7月は4試合に先発して防御率1.75。故障者リストから復帰した7月10日の時点で4.68だったシーズン防御率を3.76まで引き下げた。