MLBディビジョンシリーズ展望。田中将大の登板に2つの不安要素 (5ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 もちろん22連勝を達成しただけあって、インディアンスは打線も魅力的。今シリーズで注目してほしいのは、ふたりの若きバッターです。まずひとりは、25歳のホセ・ラミレス(打率.318・29本塁打・83打点)。今季はメジャー1位タイの91長打をマークするなど、今年のMVP最有力候補と言われています。日本ではあまり話題になっていない選手ですが、ぜひとも覚えておくべき逸材です。

 そしてもうひとりは、23歳のフランシスコ・リンドーア(打率.273・33本塁打・89打点)。彼も81長打を記録しており、「80長打以上コンビ」の誕生は球団史上4組目です。インディアンスは投打ともにバランスが非常に取れているので、対戦するヤンキースは彼らを攻略するのに苦労すると思います。

 そのヤンキースは、ワイルドカードゲームでミネソタ・ツインズ(85勝77敗・勝率.525)を8-4で下してディビジョンシリーズに駒を進めました。リーグ最高勝率のインディアンスに勝つためには、ヤンキース伝統のパワーあふれる打撃力で対抗するしかありません。

 今季メジャー1位に輝いた241本塁打は、ヤンキースの長い歴史のなかでも4番目に多い数でした。それを牽引したのは、もちろんアーロン・ジャッジ(打率.284・52本塁打・114打点)です。ルーキー史上最多のホームランを放って初のタイトルを獲得。さらに得点(128)やフォアボール(127)もア・リーグ1位でした。

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