MLBディビジョンシリーズ展望。田中将大の登板に2つの不安要素 (2ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 そしてブルペンには、7年連続30セーブ以上を挙げた剛腕クローザーのクレイグ・キンブレル(5勝0敗35セーブ・防御率1.43)が君臨。今季126奪三振は救援投手のなかでメジャー最多でした。さらに注目は、本来なら先発の一角を担うはずのデビッド・プライス(6勝3敗・防御率3.38)の存在です。9月14日に故障者リストから復帰後、リリーフとして5試合に登板し、合計8イニング3分の2を投げて3安打無失点13奪三振をマーク。見事なカムバックを果たし、プレーオフではレッドソックスのブルペンを支えてくれます。

 プライスは2014年にトロント・ブルージェイズ、2015年にデトロイト・タイガース、そして2016年と2017年はレッドソックスと、チームを移りながらも4年続けて地区優勝を経験。過去8年で7回もポストシーズンに出場しています。経験豊富なプライスの存在はチームに安心感を与えてくれるでしょう。

 ただ、アストロズの強力打線が相手となると、人材が豊富なレッドソックスでも投手戦に持ち込むことは簡単ではないと思います。今季のアストロズはシーズン序盤、117勝ペースという驚異的な勝率で勝ち星を積み重ねました。後半に入って少し失速したものの、最終的には球団史上2度目となる100勝の大台突破を達成。16年ぶり7度目、2013年のア・リーグ移動後では初めての地区優勝を果たしました。

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