野球はひとりでは勝てない。田中将大を支えるヤンキースの仲間たち (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 ところが昨年2月、右肩の手術を受けることになったのです。その結果、2016年はシーズンを棒に振ることになってしまいました。しかし今シーズン、ケガの完治したバードはオープン戦でいきなり絶好調。開幕で3番バッターに抜擢され、「テシェイラの後継者」としてヤンキースの主軸を担うことになります。

 そのバードの後ろに控える4番を務めるのは、今シーズンから新しく加わったマット・ホリデイ(打率.246・20本塁打・62打点)です。昨年オフにセントルイス・カージナルスからFAとなり、ヤンキースと1年1300万ドル(約14億7000万円)で契約しました。ホリデイはメジャー14年目の大ベテランで、昨年までに通算295本塁打を放っている右のスラッガーです。

 37歳になってもパワーは健在で、ヤンキースでは主に4番・DHで起用されると思います。昨年まで在籍したA・ロッドらに代わる役割を担っており、サンチェス→バードと続く強力打線の後方射撃としてホリデイの存在はまさにうってつけと言えます。

 また、下位打線にも田中投手を支えてくれそうな興味深いバッターが台頭してきました。それは身長201cmもある右バッターのアーロン・ジャッジ(打率.179・4本塁打・10打点)です。彼は昨年8月13日のタンパベイ・レイズ戦でメジャーデビューを果たし、その試合で一緒にデビューしたタイラー・オースティン(打率.241・5本塁打・12打点)とふたり同時に初打席ホームランを記録しました。ふたりの新人選手が同じ試合でデビュー初打席ホームランを放ったのは、メジャー史上初の出来事です。

4 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る