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「田中将大がフォアボールを出さない件」
について、全米で話題沸騰 (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 田中投手は8月2日から8月19日まで、先発した4試合すべてを与四球ゼロで投げ抜き、8月24日のマリナーズ戦でセス・スミスに与えるまで「133打者連続フォアボールなし」を記録。8月7日のクリーブランド・インディアンス戦、8月13日のタンパベイ・レイズ戦、8月19日のロサンゼルス・エンゼルス戦と、3試合連続で「奪三振8個以上・与四球ゼロ」を記録したのはヤンキース史上初、メジャー史上8人目の快挙でした。

 このようにフォアボールが少なく、三振が多いというピッチングは、実はヤンキースのチーム全体にいえる特徴でもあるのです。なぜならば、1998年にブライアン・キャッシュマンがGMに就任して以来、このようなタイプのピッチャーの獲得に補強の重点を置いてきたからです。

 1999年のロジャー・クレメンス(前トロント・ブルージェイズ)、2001年のマイク・ムシーナ(前ボルチモア・オリオールズ)、2005年のランディ・ジョンソン(前アリゾナ・ダイヤモンドバックス)、2009年のCC・サバシア(前ミルウォーキー・ブルワーズ)......。キャッシュマンGMが獲得したピッチャーは、いずれも制球力のある奪三振タイプです。

 その結果、ヤンキースの投手成績を見ると、毎年のように奪三振が上位で与四球は下位、という順位になっています。今シーズンも、防御率(4.13)はメジャー15位と平均点ですが、奪三振1268個はメジャー4位(ア・リーグ1位)で、与四球372個はメジャー30球団でもっとも少ない数字です。

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