ダルビッシュも続け。トミー・ジョン手術からすぐ復活した男たち (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 そして3人目は、ニューヨーク・メッツのマット・ハービーです。2012年にメジャーデビューしたハービーは、3勝5敗ながら防御率2.73・奪三振率10.62という素晴らしい成績を残し、メッツの若き豪腕としてその名を知らしめました。翌年の2013年も9勝5敗・防御率2.27をマークし、サイ・ヤング賞の投票で5位にランクイン。将来のメジャーを背負う逸材として注目を集めたのです。

 しかし、右ひじのじん帯に部分断裂が見つかり、トミー・ジョン手術を受けて2014年シーズンは全休。そして2015年、当時26歳でメジャーに復帰しました。

 その年の成績は、13勝8敗・防御率2.71。手術前と変わらぬ活躍で、メッツのリーグ優勝に大きく貢献しました。特筆すべきは、レギュラーシーズンで自己最多となる189イニング3分の1を投げ、さらにポストシーズンでも4試合に登板して26イニング3分の2を務めたことです。合計すると、200イニング以上。メジャー実質3年目で大台をクリアし、ナ・リーグのカムバック賞を受賞しました。

 ダルビッシュ投手は、現在29歳。トミー・ジョン手術は、「復帰の年齢が若いほうが成功率も高い」と言われています。キャンプ初日のとき、復帰時期についてダルビッシュ投手は、「6月ぐらいだと思う」とコメントしています。昨年3月に手術を受けたので、今年6月で14ヶ月~15ヶ月。リハビリ期間としては、過去の成功例にならっているようです。

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