検索

ダルビッシュも続け。
トミー・ジョン手術からすぐ復活した男たち (2ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 トミー・ジョン手術を受けると、復帰まで14ヶ月から16ヶ月ほどかけるのが理想とされています。復帰が早ければいい、というわけではありません。1年以上もマウンドから離れたのちに、ふたたびメジャーの第一線で活躍するのは容易なことではないでしょう。もちろん、成功した例もあります。過去5年間を振り返り、先発のエース級で完全復活したピッチャーを3人ほど紹介します。

 まずひとり目は、セントルイス・カージナルスのアダム・ウェインライトです。2007年に先発ローテーションを任されたウェインライトは、2009年に19勝(8敗)で最多勝を受賞し、2010年には自身初の20勝(11敗)をマーク。勝ち星・防御率(2.42)ともにリーグ2位の好成績を残し、メジャーを代表するピッチャーとなりました。しかし、2011年2月に右ひじ側副じん帯の断裂が発覚し、トミー・ジョン手術を決断。その年のシーズンを全休し、2012年に当時31歳で復帰しました。

 トミー・ジョン手術から復帰したウェインライトは、開幕序盤こそ成績を下げたものの、終わってみれば14勝13敗・防御率3.94をマーク。レギュラーシーズンで198イニング3分の2を投げ、ポストシーズン3試合にも先発して15イニングを投げました。手術後初のシーズンで合計200イニング以上を務めるなど、エースとして十分な働きを見せたのです。

2 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る