MLB総括。岩隈久志のノーヒッターを生んだ「まさかのデータ」 (3ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by AFLO

 同じ地区の3チームがレギュラーシーズンの勝率トップ3となったのは、1969年に地区制を導入して以来、メジャー史上初めてのこと。同一地区3チームが95勝以上をマークしたのも、史上2度目のことでした。

 あまり日の目を浴びてこなかった中地区が、このように注目されたのは非常に喜ばしいことです。ナ・リーグ中地区の快進撃は、今シーズンらしい特色だと思います。

【第3位】 岩隈久志が日本人選手ふたり目のノーヒットノーラン達成

 2015年シーズンでは、6人もの投手がノーヒットノーランを達成しました。そのうちのひとりが、シアトル・マリナーズの岩隈久志投手です。8月12日、ホームで行なわれたボルチモア・オリオールズ戦に先発し、無安打でメジャー初完投・初完封。ア・リーグでは、2012年にフェリックス・ヘルナンデス(シアトル・マリナーズ)が完全試合をして以来、実に3年ぶりのことでした。また、日本人メジャーリーガーとしては、2001年の野茂英雄(当時ボストン・レッドソックス)以来、史上ふたり目の快挙です。

 あの試合ですごかったのは、なにより相手が強打を誇るオリオールズだった点でしょう。今年のア・リーグ本塁打王(47本)に輝いたクリス・デービスを筆頭に、35本塁打のマニー・マチャドや、27本塁打のアダム・ジョーンズなど、リーグ屈指のスラッガーが顔を揃えています。そんな強力打線を相手にノーヒッターを演じたのですから、本当に驚きを隠せません。

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