2012.06.06

【MLB】全チームが勝率5割超え。今、ア・リーグ東地区が熱い

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

 しかしバレンタイン監督は、残された戦力を最大限に引き出し、見事、窮地から脱出。日替わり打順で勝機をつかみ、なんとか勝率を5割まで戻しました。戦力も安定してきたので、これから上位争いに加わる可能性は十分にあります。松坂投手が復帰するころには、優勝争いに加わっているかもしれません。

 そしてトロント・ブルージェイズ(28勝26敗・4位タイ)も、オリオールズとともに序盤のア・リーグ東地区を大いに盛り上げているチームです。1992年、93年のワールドシリーズ連覇後は低迷し、最近は4位ブルージェイズ、5位オリオールズが東地区の指定席となっていました。しかし、今年は勝率5割以上をキープし、しっかり優勝争いに食い込んでいます。

 躍進の原動力はドミニカ出身のスラッガー、エドウィン・エンカーナシオンです。本来なら2年連続本塁打王のホセ・バティスタがチームを牽引するべきなんですが、5月中旬まで打率1割台と低迷。その代わりに台頭してきたのが、エンカーナシオンなんです。開幕2ヵ月間でホームラン17本を記録し、すでに昨年の本塁打数と並ぶ活躍ぶり。岩隈久志投手から満塁ホームランを打ったり、ダルビッシュ有にメジャー初被弾を浴びせたバッターなので、覚えている人も多いのではないでしょうか。

 このように今年の東地区の5チームは、どこも勢いがあって、例年以上に面白い優勝争いを見せてくれそうな予感がします。現在、5チームとも勝率は5割以上。シーズンを終えて地区内の全チームが勝率5割以上を記録したのは、最近では2005年のナ・リーグ東地区です。もしかしたらア・リーグ東地区が、久々にこの記録を塗り替えるかもしれません。日本人選手も多く所属しているので、注目度はこれからさらに高まっていくことでしょう。メジャー最強地区を制するのはどこか、5チームの戦いぶりに注目です。

※成績は6月4日現在

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