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【MLB】「もはや完全試合も夢じゃない」。
NYメディアが報じたダルビッシュ有

  • 笹田幸嗣●文 text by Sasada Koji
  • photo by AFLO

9回途中までヤンキース打線を無得点に抑え、3勝目を飾ったダルビッシュ有9回途中までヤンキース打線を無得点に抑え、3勝目を飾ったダルビッシュ有 現地4月24日の試合でヤンキース打線を9回途中まで7安打、10三振、無失点に抑えたレンジャーズのダルビッシュ有の評価が米国でもうなぎ上りだ。

 ヤンキース打線といえば、百戦錬磨のスター選手が揃い、相手投手をじわじわと追い込んでくる印象があるが、ダルビッシュはその強力打線に付け入る隙を与えなかった。

 ダルビッシュに4打数無安打、1三振に抑え込まれた年俸18億3千万円の1塁手、マーク・テシェイラは、「聞いていた通りの実力、それ以上かもしれない。ベースのコーナーにボールが集まり、すべてが動いていた」と脱帽し、「ヒロキが素晴らしいピッチングをしていたのに、我々はまったく援護ができなかった。申し訳ない」と、黒田の好投を思いやった。

 極端だったのは、A-Rodことアレックス・ロドリゲス。3回の一死満塁のチャンスで三ゴロ併殺打に倒れるなど4打数無安打(1三振)に終わったA-Rodは、試合後のクラブハウスで姿をくらますと、最後まで報道陣の前に出てこなかった。

 2安打を放ち存在感を見せつけたデレク・ジーターは、「ダルビッシュはすべての球種を織り交ぜながら、全打者に対し素晴らしい投球をしていた。投手が誰であろうとも初対決は厳しい戦いとなるが、彼は投手としてすべてを兼ね備えていた。制球も良く常に有利なカウントで投げていた」と頭を下げた。

 敵将・ジラルディ監督は前回までの制球難に苦しんでいたデータを持ち出し、待球作戦を指示したが、「制球も良く、投げるたびに良くなっていった」とダルビッシュの能力の高さに舌を巻いた。

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