文武両道の高校球児に東大野球部入部のススメ 六大学ベストナイン大原海輝「今が一番楽しくて、やりがいがある」 (3ページ目)

  • 門脇 正法●取材・文 text by Kadowaki Masanori
  • 田中 亘●撮影 photo by Tanaka Wataru

【目指すは東大の打点記録更新】

ーー大原さんが手応えを得られたのはいつ頃から?

 1年の頃から、4年の先輩たちに「バッティングなら、全然通用するぞ!」と評価してもらっていて、打者としては通用する自信はずっとありました。でも2年の時には、当たりはいいんですけどヒットにならなかったり、なかなか結果がついてこなかったので悔しくて。3年になったら絶対に結果を残すぞって気持ちで鍛えました。

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ーー今回のベストナイン選出につながってくるわけですが、大原さんは自分を客観視するとどんなバッターですか?

 フルスイングがひとつの特徴になるかなと。そもそも、僕は体が大きいわけじゃないので、思いきり振らないと強い打球が出ないんです。強い打球が打てないと、ヒットにはならない。結果を残すために、フルスイングしかないと思ってやってます。

 でも、根っからの長距離ヒッターではないんです。もしそうだったらツーストライクでもフルスイングという考え方はあると思うんですけど、どちらかというと中距離ヒッターなので、初球、2球目はフルスイングで自分の狙った球だけを振って、追い込まれたらバッティングを変えて当てることを優先していく。

 今年の春季リーグも三振は1個だけだったんですよ。カウントや状況によって、切り替えができた結果なのかなと思います。

ーー東大野球部としてやっていきたいことは?

 もちろん、六大学優勝は一番の理想になりますが、現実的には僕らの代までに最下位脱出したいです。みんなが最下位脱出を信じられる、そういうチームにしていきたい。その目標を、自信を持って達成できる環境をつくりたいです。

ーー個人としてやりたいことは?

 チャンスで打ちたいですね。具体的に言うと、打点を稼ぎたいです。東大野球部の通算打点記録は28点ですが、それがひとつの目標になるかなと思っています。

 浦高の先輩で、東大で4割を打った先輩(立迫浩一/1984年秋季リーグで.409)がいるんですが、打率は打点に付随してついてきたらいいかなという感じで、僕が打って点数が入って東大が勝つのが当たり前になってくれば、チームとしても最下位脱出のイメージが共有できるようになると思っています。

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