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中学時代は大阪桐蔭・前田悠伍とバッテリーを組んでいた報徳学園の林純司この記事に関連する写真を見る

田尻賢誉氏（ライター）

投手／森岡大智（能代松陽）
捕手／箱山遥人（健大高崎）
一塁手／仲田侑仁（沖縄尚学）
二塁手／林純司（報徳学園）
三塁手／谷本颯太（広陵）
遊撃手／進藤天（山梨学院）
外野手／星野泰輝（山梨学院）
外野手／田上夏衣（広陵）
外野手／岡本昇磨（東邦）

　投手は２試合で４安打しか許さなかった森岡大智（能代松陽）。大阪桐蔭戦で「負けたら引退のつもりだった」と言った気持ちもいい。捕手は箱山遥人（健大高崎）。対戦相手の堀柊那（報徳学園）が注目されていたが、イニング間の送球精度、打撃ともに下級生の箱山のほうがよく見えた。

　一塁手の仲田侑仁（沖縄尚学）は大垣日大戦で満塁本塁打を放ったパワーが魅力だが、東海大菅生戦でフォークが武器の日當直喜と対戦したとき、フォークを予測して相手がモーションに入った直後に打席の立ち位置を投手寄りに移動して狙いにいった。工夫する姿勢が二重丸。

　二塁手の林純司（報徳学園）は打率５割と打ちまくったが、準決勝・大阪桐蔭戦の前に中学時代にバッテリーを組んだ（当時は林が捕手）前田悠伍に対し、「攻め方は中学時代と変わっていない」「次にどんな球を投げたいかわかる」と発言。メディアを使って揺さぶりをかけ、実際に安打を放ったのが印象的。

　三塁手は二番打者として打率５割、４犠打、３盗塁とつなぎ役として充分な働きをした谷本颯太（広陵）。遊撃手の進藤天（山梨学院）は５割以上をマークした打撃もさることながら、守備での準備の姿勢、意識が印象に残った。イニング間の捕手二塁送球の際に、誰よりも遠い位置から二塁ベースカバーに入って捕球していたのに加え、有走者時の捕手の投手返球時のバックアップもしっかりやっていた。

　中堅手は広陵のリードオフマン・田上夏衣。左打ちで逆方向に打てて、二塁打、三塁打が打てる。広陵が上位進出する際は必ずこのタイプの好打者が一番にいる。星野泰輝（山梨学院）は、本来は中堅手だが、優勝チームを攻守に引っ張ったのを評価して左翼手として選出。広い守備範囲が光った。右翼手の岡本昇磨（東邦）は打率５割４分５厘の打撃に加え、報徳学園戦では右翼からの好返球で強肩を披露。投手としても全３試合に登板し、自責点ゼロと投打守すべてで躍動した。