藤原や根尾がいた大阪桐蔭戦の快投から3年。ドラフト目前でJR東日本・山田龍聖の気合いも評価も急上昇 (3ページ目)

  • 菊地高弘●文・写真 text & photo by Kikuchi Takahiro

 明治安田生命戦で見せた4回までの圧巻の投球には、「もはやドラフト1位でなければ獲れない投手になった」と思わせる力があった。だが、物事はそう簡単には進まない。

 5回裏には二死から満塁のピンチを招き、暴投で失点。さらに6回裏も二死から連続四球でランナーをためたところで交代を命じられた。

 その後、後続のリリーフ陣が打たれ、試合は4対4の同点に。延長11回の熱戦の末にJR東日本は辛勝したものの、山田にとっては悔いの残る内容だった。

「いいボールを投げられた場面もありましたが、2アウトからの失点が多かったので。次の試合までに修正したいです」

 浜岡監督は途中で制球を乱した山田について「まだちょっと大人になりきれていない」と苦笑しつつ、こう続けた。

「1試合、1試合経験を積みながら、大会のなかで成長していってくれることを期待しています」

 もちろん、JR東日本は山田をプロに送り出すために起用しているわけではない。社会人野球最大の祭典・都市対抗で優勝するために、彼の進化が必要なのだ。そして山田はつねづね「目の前の打者一人ひとりに向かっていく」と語るように、後先のことは考えていない。

 それでも、このひりつく一戦一戦をくぐり抜けるたびに、21歳のサウスポーは信じられないほどの進化を遂げていく。10月11日のドラフト当日まで、山田龍聖の評価は上がり続けるのかもしれない。

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