廣畑敦也は若獅子賞の活躍でドラ1候補へ。武器は最速154キロの直球と強心臓

  • 寺下友徳●取材・文 text by Terashita Tomonori
  • Photo by Terashita Tomonori

最速154キロの速球を武器に、ドラフト候補に名前が挙がる廣畑敦也投手最速154キロの速球を武器に、ドラフト候補に名前が挙がる廣畑敦也投手【多芸多趣味、強心臓な社会人2年目】

「先日、JAFA(一般社団法人・日本能力教育促進協会)認定の資格『コーヒースペシャリスト』を取得したんです。2日間勉強しただけなんですが......、100点取れちゃいました(笑)」

 こう言って175センチ83キロの男は笑顔を見せた。大学時代からカフェ巡りに余念がなく、独身寮では毎朝、豆から挽いて飲む「コーヒーを愛する男」、三菱自動車倉敷オーシャンズ・廣畑敦也(ひろはた・あつや)投手である。

 廣畑の興味・特技はコーヒーだけに留まらない。大学時代に始めたギターは『乾杯』(長渕剛)を弾き語る腕前。ウォーミングアップの一環としても採り入れている逆立ちは「ホームからマウンドまでは動けます」(廣畑)と、かなりの"突き詰め系"だったりする。ちなみに女性のタイプは「きれいだけど可愛さを持っている人」で、櫻坂46の守屋茜さんを挙げる。

 昨年、そんな彼の活躍はめざましかった。玉野光南高(岡山)、帝京大を経て社会人1年目にしてエース格へ。中国地区予選ではチームを16年ぶり8回目の都市対抗出場に導くと、東京ドームでの大会開幕戦では前回大会覇者のJFE東日本に、自己最速154キロをマークし1失点完投勝利。

 続く2回戦セガサミー戦でも2点ビハインドの5回途中からリリーフに立つと、メジャーリーガー級の2600回転以上のストレートを披露して10人を完璧に封じてみせ、大会新人賞に当たる若獅子賞も獲得。全国的には無名の存在から「2021年・ドラフト1位候補」の称号を得るに至ったのである。

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