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「名門の灯を消すわけにはいかない」
PL出身独立リーガーの尽きない想い (3ページ目)

  • 阿佐智●文・写真 text&photo by Asa Satoshi

「社会人野球に進みたかったんですけど、3、4年は試合に出ていなかったので......。社会人に進む選手は大体3年の終わりには決まっていますから。それで3年の途中ぐらいから独立リーグに入って、プロを目指そうと思っていました」

 2016年春、岡本は四国アイランドリーグplusの愛媛マンダリンパイレーツに入団した。ここで2シーズンを送ったあと、今シーズンはPLの先輩でもある西田真二氏が監督を務める香川オリーブガイナーズに移籍。

 ドラフトで声がかかるのを待っているが、独立リーグでもポジションを確固たるものにしていない現状では、それも厳しいことは自覚している。

 ドラフトでPL出身者が指名されたのは、2012年に岡本の3学年上の東洋大学の外野手、緒方凌介が阪神から6位指名されたのが最後である。

 現在、アマチュア球界でプレーしているPL出身の選手が指名されなければ、数年後にはプロ球界からPL学園の灯が消えてしまうことになる。それだけは、断じて避けねばという思いで、岡本はNPBを目指してプレーしている。

「僕の下の代にも大学や社会人野球に進んで、注目されている選手も多いですから。そのなかからドラフト指名者が出てほしいという期待もあります。チーム事情もありますので、いつまで挑戦できるかはわかりませんけど、野球をやっている以上は、僕もPL出身者としてプロに進みたいと思っています。そういう気持ちを持ち続けて今もプレーしています」

 そういう岡本は、憧れの清原がもっとも輝いていた西武時代の背番号3を背負ってプレーしている。

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