吉田輝星、根尾昂らを選出。
アジア選手権で見たい高校日本代表の18人 (2ページ目)
そして選考において重要視したのが、複数のポジションをこなせる選手である。甲子園が終わって、およそ2週間。大会終盤まで戦った選手は、疲労も残っているだろうし、故障する可能性もある。そういうことで、マルチプレーヤーは大きなポイントになる。
投手から見ていくと、右が5人に左が3人。吉田、渡辺、西、板川、及川は先発組。勝又、柿木は先発、リリーフとどちらでも使え、ここ一番の左打者対策に魔球・チェンジアップを持つ林の存在は心強い。
また、勝又と板川には"打者"としての期待も大きい。勝又の長打力、板川のミート力は絶品だ。
もし枠があれば、木村颯太(佐賀商)も入れたかったひとりだ。この夏の甲子園で見せた、チームを背負ってマウンドに立つ渾身の投げっぷりに"エースの矜持"を感じた。
捕手は迷った。今年の高校球界に、正直"第一人者"的な存在が見当たらない。そこで、今春のセンバツ、この夏の甲子園と大舞台で経験を積みながら、うまくなった小泉と有馬のふたりを選んだ。
最も大変だったのが、内野手だ。数え切れないぐらい、いい選手が揃っており、とくに二遊間は"逸材"の宝庫だ。
二塁手は、山田健太(大阪桐蔭/3年/右投右打)、東虎之介(常葉大菊川/3年/右投左打)、北村涼(龍谷大平安/2年/右投右打)。遊撃手は、宮尾将(慶応/3年/右投左打)、松田憲之朗(龍谷大平安/3年/右投右打)と、好守・好打の選手が並ぶが、根尾、小園、奈良間、斉藤には堂々としたプレーぶりと圧倒的な存在感が光る。
北村は、野村佑希(花咲徳栄/3年/右投右打)との争いだった。ともに持ち味の強打、長打力を発揮したが、守備力でわずかに北村が上回った。基本は一塁手として起用したいが、たとえば勝又が一塁を守る場合、北村を三塁で使うこともできる。
外野手に関しては、藤原、蛭間の選出に意義を唱える人はいないと思うが、伊藤という選手を知っているのは、はたしてどれぐらいいるだろうか......。
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