女子ソフトボール世界選手権開幕。
強固な守備で日本が王者を奪還する (2ページ目)
ただ野球のWBCと同じで、アメリカでプレーしている選手が自国から出場するので、間違いなく強いでしょう。ほかにも前回自国開催で3位になっているカナダ、もちろんオーストラリアも力があります。また予選リーグの7連戦は変わりませんが、決勝トーナメントには(オリンピックの)倍の8カ国が進むので、日程も厳しくなる可能性があります」
日本(世界ランキング2位)のいるグループBは、ほかにカナダ(3位)、オーストラリア(4位)、イタリア(9位)、中国(12位)、イギリス(14位)、ベネズエラ(17位)、ボツワナ(33位)。
ここを1位か2位で通過すれば、決勝トーナメント3連勝で優勝となる。ダブルページシステムと呼ばれるトーナメント方式のため、一度敗れてもまだ優勝のチャンスはあるし、仮にグループ3、4位通過だとしても、可能性は残されている。それでも、試合数などを考えると、グループを1位通過しておきたいところだ。
宇津木ジャパンは、6月に行なわれたライバル・アメリカとの日米対抗を3戦全勝。エース上野が健在ぶりを示すなど、世界選手権に向けて上々の滑り出しだった。宇津木監督はこう語る。
「今までは上野という特別なエースがいましたが、年齢的なこともありますから、今回は彼女ひとりに頼り切るのは難しい部分もあるでしょう。カギを握る投手は藤田(倭/やまと)。ソフトボールは、とくにバッテリーの経験が大切です。藤田は12、14年の世界選手権優勝を知っていますし、軸になってほしいですね。もちろん上野も、リリーフを含めて頼りになりますし、若い勝股(美咲)、濱村(ゆかり)など、4人で連戦を回していければと思います。
打線ではキャプテンの山田(恵里)、長崎(望未/のぞみ)が元気ですし、河野(美里)は小技もうまくて長打もある。ソフトボールは、ヒットが3本続いて1点というのが難しい競技ですから、長打がある選手は魅力なんです。たとえば山本優は、去年の日米対抗では逆転サヨナラ満塁ホームランで試合を決めましたし、今年も一発打っています。また、復帰した山崎(早紀)も一発だけじゃなく足もあり、守備もよくて雰囲気のある選手ですね。日本の守備は、世界一だと思います」
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