プロも騒然。広陵・中村奨成への7つの質問から探る「捕手の資質」 (4ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

―― 二塁送球のコツはありますか?

「まずピッチャーのベルトの高さを目指して投げています。そこで少し引っかかったら、ベルトよりも目標をちょっと上げるとか、そうやって調整していきます」

―― 高校3年間で捕手として成長したと感じる部分は?

「技術的にレベルアップしていると思うんですけど、一番は気持ちの余裕が出てきたことです。1年生の頃から(試合に)出させてもらって、試合中にバッターの様子を見たり、味方の守備位置を確認したりできるようになりました」

 時間に制約があるため、中村の捕手としての本質に肉薄できたとは思わない。それでも、中村が能動的に進化しようとしている姿勢は見えてこないだろうか。プロでより高い技術や思考を学ぶための吸収力は、すでに備わっているように感じられる。

 そして、あとは本人とプロ球団の仕事だ。「なんとしても大捕手に育成する」という揺るぎないビジョンを持つ球団に、中村が進むことを祈りたい。

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