2017.07.06

高校野球の名コーチ・小倉元部長に聞く
「夏の神奈川大会はこうなる」

  • 元永知宏●取材・文 text by Motonaga Tomohiro
  • photo by 日刊スポーツ/アフロ

――準決勝までにエースがたくさん投げなければいけないようなら、あとの戦いが苦しくなるわけですね。

小倉 そういうことです。準決勝の前に手ごわい相手と戦う必要があれば、その試合前に練習量を落とさなきゃいけない。調整の仕方が難しくなるんです。スタミナは1週間しか持たないんですよ。あんまり早く緩めちゃうと、あとでバテちゃう。そのサジ加減が難しい。

 夏の場合は、体よりも精神的な部分、ハートの疲れが大きい。でも、足が動くようにしておけば、精神的な疲れも足でカバーできる。早めに練習を緩めちゃうと、足が動かなくなってしまう。そのあたりの調整をしっかりしないとダメなんです。エースには、準決勝の2日前まできつい練習を課すようにしていました。

――温暖化の著しい昨今、夏の大会は暑さ対策も必要になりますね。

小倉 ピッチャーにカッパを着させて練習させたこともあります。気温31〜32度の日には、人工芝の球場の上だと37〜38度くらいに感じます。

――今夏の神奈川県大会は、横浜、東海大相模、星瑳国際湘南、桐光学園が第1シード、平塚学園、慶應、橘学苑、横浜隼人が第2シードです。横浜にとって、決勝までに怖いのは暑さだけでしょうか。

小倉 準決勝で対戦する可能性のある慶應のチーム状態がどうか、ですね。そこまでは問題ないと思います。でも、慶應と同じ山にいる三浦学苑のピッチャー・石井涼(3年)がいいので、警戒は必要です。

 東海大相模にとって、怖い相手はいませんね。星瑳国際のピッチャー・本田仁海(3年)の評判がいいので試合を見ましたが、思ったほどではなかったですね。1番打者でセンターの小倉健太朗(2年)という選手は面白いけど。