なぜ大阪桐蔭は強いのか。指揮官が語った「春の山と夏の山」 (5ページ目)

  • 谷上史朗●文 text by Tanigami Shiro
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

「春に1年生が入り、部員数は43人から63人になりましたが、いかに全員で一体感を持って戦えるか。ここが大阪桐蔭野球部の一番の芯の部分だと思っています。それは毎日のグラウンド、寮生活のなかでつくっていくもので、みんなで一緒に生活しているからこそ生まれる一体感。お互いを知り尽くしているからこそ、いざ戦いというときには塊となって向かっていける。そこは常にこだわってきた部分です」

 しばらくすれば、連覇に向けた戦いが本格的に始まる。

「夏は2年連続して負けていますから(一昨年は準々決勝で大阪偕星学園、昨年は3回戦で関大北陽に敗れている)。なんとしてもこの夏は、まずは甲子園出場です。大阪の戦いは、とても通過点とは言えない厳しいものですが、大阪を勝ち上がったときに初めて、春夏連覇の挑戦権が得られると思っています」

 春の山を下り、夏の山を登り続けている大阪桐蔭の歩みは、はたしてどこへつながっているのだろうか。

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