センバツでプロ野球スカウトたちの評価を上げた11人の逸材 (4ページ目)

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 打者では秀岳館の捕手・九鬼隆平が高い評価を受けた。

「大会ナンバーワン捕手。捕手としてのスケールがある。足も動くし、プロで基礎・基本練習をすれば十分捕手としてやっていける」(セ・リーグスカウトC氏)

「パワーがあるよね。打てる捕手は魅力。捕手としても足は動くし、周りに指示も出していた。今年は大学、社会人を見ても捕手がいない。どこも捕手は必要だし、高校生だから、獲りにいく球団はあるでしょう」(パ・リーグスカウトB氏)

 一方で、「プロで捕手ができるかどうか。捕手ができず、野手としてならどうかな」と見るスカウトもおり、評価が分かれる。夏までに守備力を強化し、プロでも捕手が務まることをアピールすれば上位指名もありうる素材だ。

 このほか野手では、敦賀気比の林中勇輝は「リストが柔らかい」、大阪桐蔭の永廣知紀は「小さいけどパンチがある。気持ちも強そうで面白い存在」(パ・リーグスカウトA氏)、高松商の美濃晃成は「身体能力が高い。軸回転でスイングができるし、内野手として目立っていた」、青森山田の三森大貴は「大型ショート。まだ粗いけど、面白い素材」(パ・リーグスカウトB氏)、花咲徳栄の岡崎大輔は「スローイングがよく守備がいい。スピードもある」(セ・リーグスカウトC氏)、明徳義塾(高知)の古賀優大は「捕手としてスローイングがいいし、守備が安定している」(セ・リーグスカウトD氏)と、6人の名前が挙がった。

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