【高校野球】いよいよセンバツ開幕。プロ注目の『高校ビッグ3』を見逃すな! (3ページ目)

  • 田尻賢誉●文 text by Tajiri Masataka
  • 小内慎司、益田佑一●写真 photo by Kouchi Shinji、Masuda Yuichi

中学時代は大阪泉北ボーイズに所属し、日本代表に選出された大阪桐蔭の藤浪晋太郎。身長197センチ、体重87キロ。右投右打中学時代は大阪泉北ボーイズに所属し、日本代表に選出された大阪桐蔭の藤浪晋太郎。身長197センチ、体重87キロ。右投右打 身長197センチ。規格外の大きさを誇るのが大阪桐蔭・藤浪だ。この長身から投げ下ろされる150キロのボールなど、高校生にとっては未知の領域。球威あるストレートとスライダーがはまると手がつけられない。

 だが、藤浪につきまとうのが“ここ一番”の弱さ。1年秋の近畿大会は6回途中1失点ながら加古川北に初戦敗戦。2年夏の大阪府大会決勝では東大阪大柏原に5点リードしながら7回途中4失点で降板し、チームも逆転負けを喫した。2年秋の近畿大会準々決勝の天理戦は7回12安打8失点でKO。投手としての能力や素質を結果に結びつけられずにきた印象が強い。大谷、濱田に比べると、「フォームも硬くて、ぎこちない」と本人は苦笑いするが、「躍動感と力感で勝負したい」と長所を生かすつもりだ。

 中学の泉北ボーイズ時代は日本代表としてAA世界選手権に出場。3人の中ではもっとも全国で名前の売れている選手だった。だからこそ、自分でも歯がゆさを感じている。この冬は常に力んで投げていたのを改善。ゆったりとしたフォームで投げられるよう取り組んできた。大谷との投げ合いになるセンバツ初戦で、どこまで“ゆったり感”を出せるか。大一番で平常心を貫けるようなら、手がつけられない投手になる。

 ビッグ3が新たな歴史を作るのか。もっとも成長する投手は誰なのか。興味はつきない。第84回センバツ高校野球大会は3月21日に開幕を迎える。

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