【自転車】片山右京監督の決意表明「2016年はアジアを席巻」

  • 西村章●構成・文・写真 text & photo by Nishimura Akira

遥かなるツール・ド・フランス ~片山右京とTeamUKYOの挑戦~
【連載・第85回】

 2012年にTeamUKYOを結成して以来、着実に結果を残してきたチーム代表の片山右京監督。5年目となる2016年シーズン、TeamUKYOが目指す方向はどこなのか。「ツール・ド・フランス参戦」という夢を叶えるために、彼が脳裏に描いているビジョンとは――。

(前回コラムはこちら)

片山右京は「大きな手ごたえを感じている」と語った片山右京は「大きな手ごたえを感じている」と語った 2015年のTeamUKYOは、国内シリーズ戦「Jプロツアー」で圧倒的な強さを見せた。個人部門では、畑中勇介が初夏以降にリーダージャージを終始守りきって、個人部門の年間総合優勝を達成。団体部門でも、2位のチームに大きくポイント差を引き離して、こちらも総合優勝を獲得した。

 また、全日本選手権でも窪木一茂が優勝を飾って畑中が2位に入る「1--2フィニッシュ」を達成。経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップでも勝利を収め、伝統の「輪翔旗(りんしょうき)」を獲得した。ただし、その一方で、ツアー・オブ・ジャパンジャパンカップなど国内のUCIレースでは1勝も挙げることができず、課題が明確になったシーズンでもあった。

 TeamUKYOの活動開始以来、4年が経過した今シーズンは、着実にチームが実力を高めていることを示した反面、クリアすべき課題がさらにくっきりと浮き彫りになった1年だった、ということができるだろう。

「順当にチームは成長し、強くなっています。けれども、僕たちが進むべき道は前にしかない以上、皆が次のタスクに向かって、さらに高いハードルを越えていかなければならないんです」

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