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【自転車】片山右京が「ツール・ド・おきなわ」に挑戦する理由

  • 西村章●構成・文 text by Nishimura Akira  photo by AFLO

遥かなるツール・ド・フランス ~片山右京とTeamUKYOの挑戦~
【連載・第77回】

 11月7日~8日、沖縄県名護市を中心に2日間にわたって行なわれる「ツール・ド・おきなわ」。27回目を迎える今年の大会に、TeamUKYOを率いる片山右京が参戦するという。今年5月で52歳になった彼が、210キロの距離を走破しようと思い立った背景とは――。

(前回コラムはこちら)

2011年のジャパンカップ・クリテリウムに出場した時の片山右京2011年のジャパンカップ・クリテリウムに出場した時の片山右京 最近になって片山右京は、ふたたび真剣に自転車に乗りはじめた。

 現在、自らが率いるTeamUKYOを結成した背景には、もとをたどれば片山自身がスポーツ自転車に乗ることの愉しさを知り、そこから自身が選手として数々のレースに参戦するようになって、やがてチームを結成するようになった、という経緯がある。究極の目標としてツール・ド・フランス参戦を掲げ、チームを切り盛りするようになって4年目。チームは年を経るごとに経験を重ね、今シーズンは国内シリーズ戦のJプロツアーで個人・団体ともに圧倒的なリードを維持している。

 先月末には、「輪翔旗(りんしょうき)」こと経済産業大臣旗ロードチャンピオンシップをチーム結成4年目にして制覇。同日に和歌山で行なわれた国体の自転車ロードレースでは、全日本チャンピオンの窪木一茂が優勝。若手有望株の山本隼も3位に入り、ダブルポディウムを達成した。

 このように、チームの実力は着実に向上を果たしているが、そのパフォーマンスアップと反比例するように、片山自身は徐々に自転車に乗る時間が減少していった。

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著者プロフィール

  • 片山右京

    片山右京 (かたやま・うきょう)

    1963年5月29日生まれ、神奈川県相模原市出身。1983年にFJ1600シリーズでレースデビューを果たし、1985年には全日本F3にステップアップ。1991年に全日本F3000シリーズチャンピオンとなる。その実績が認められて1992年、ラルースチームから日本人3人目のF1レギュラードライバーとして参戦。1993年にはティレルに移籍し、1994年の開幕戦ブラジルGPで5位に入賞して初ポイントを獲得。F1では1997年まで活動し、その後、ル・マン24時間耐久レースなどに参戦。一方、登山は幼いころから勤しんでおり、F1引退後はライフワークとして活動。キリマンジャロなど世界の名だたる山を登頂している。自転車はロードレースの選手として参加し始め、現在は自身の運営する「TeamUKYO」でチーム監督を務めている。

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