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【自転車】30歳の畑中勇介が語る「2歳年上・土井雪広」という存在 (2ページ目)

  • 西村章●構成・文 text by Nishimura Akira  photo by Sportiva

「僕は土井さんたちと違って、最初からプロとしてヨーロッパに行ったわけじゃない。あくまで、アマチュアだったんです。自分の周りにいた同じような若手選手たちが、それこそ10人にひとりもいないけれども、何人かがプロになっていく姿を目の前で見てきた。それは、今の自分にとって非常に大きい経験になったと思います。

 18歳のころに一緒に走って戦っていた選手たちがツール・ド・フランスステージ優勝をしたり、活躍している姿をテレビで見ると、もちろん悔しく感じることもあります。でもその反面では、自分もまだ走れていると思うし、彼らの活躍は、『ヨーロッパのレースをいつかもう一度走りたい』という自分に対する刺激にもなります。30歳を超えてステージ優勝しているワールドツアーの選手もたくさんいるんだから、最高峰を自分が走れるかどうかはともかくとしても、まだまだ現役として上を目指して走り続けることはできると思う」

 畑中は年齢面でも、チームの司令塔である土井雪広と若手選手のちょうど中間的な立場に位置している。自転車ロードレースの本場欧州で長年戦ってきた土井は、若い選手たちがたくさんのことを学ぶべき存在だが、それは畑中にとっても同様だ。

「土井さんの存在は、いろんな意味で大きい」と素直に認める。

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