2015.09.15

【自転車】30歳の畑中勇介が語る「2歳年上・土井雪広」という存在

  • 西村章●構成・文 text by Nishimura Akira  photo by Sportiva

遥かなるツール・ド・フランス ~片山右京とTeamUKYOの挑戦~
【連載・第74回】

 シマノレーシングのエースとしてチームを牽引してきた畑中雄介は今オフ、新天地としてTeamUKYOを選んだ。その移籍のキッカケのひとつとなったのが、2歳年上の土井雪広の存在だ。チームメイトとなった今シーズン、畑中は土井に対してどのような思いを抱いているのか。

(前回コラムはこちら)

TeamUKYOでチームメイトとなった畑中勇介(左)と土井雪広(右) 畑中勇介は、この6月に30歳になった。この「30」という年齢について、「年は取りたくないんですよね」と、笑いながら話す。だが、その理由は、体力が衰えていくからではない。

「やっぱりそれだけ、ヨーロッパに行くチャンスがどんどん減っていくから」なのだという。

 自転車ロードレースは、純粋に体力や筋力の強さや速さを競う競技ではない。レース戦略の駆け引き、体力のピークを調整するコンディショニングの知識など、精神の強さや経験が大きく結果を左右するという側面が強い。もちろん選手のタイプにもよるが、心身ともに充実した状態で競技活動の頂点を迎えるのは、20代半ば以降から30歳過ぎあたりまで、という印象もある。

「ピーキングの調整や、いらないストレスの捨て方、何かのバランスが崩れたときのフォローや回復も、年齢とともにうまく対応できるようになってきたと思います」と畑中はいう。

 さらに、選手活動を続けるうえで精神的な支えになっていることのひとつが、高校を卒業してすぐに欧州でレースを戦ってきたという経験だ。