【自転車】TeamUKYOが目標とする「トップカテゴリー」の現状

  • 西村章●構成・文 text by Nishimura Akira  photo by AFLO

遥かなるツール・ド・フランス ~片山右京とTeamUKYOの挑戦~
【連載・第54回】

 序盤戦から最高の滑り出しを見せている2015年シーズンのTeamUKYO。ただ、彼らが目標とするツール・ド・フランスに参戦するためには、さらなる上のカテゴリーにチームを昇格させなければならない。本場欧州を走るトップカテゴリーには、どんなチームがいるのか。TeamUKYOが目座すトップカテゴリーの現状について解説する。

(前回コラムはこちら)

新城幸也の所属するチーム・ユーロップカーは今年、プロコンチネンタルチームとして欧州を転戦している(写真は2014年のジロ・デ・イタリア)新城幸也の所属するチーム・ユーロップカーは今年、プロコンチネンタルチームとして欧州を転戦している(写真は2014年のジロ・デ・イタリア) 今年のTeamUKYOは強い――。

 Jプロツアーの開幕戦「宇都宮クリテリウム」で窪木一茂が優勝を飾り、翌週(3月22日~26日)の「ツール・ド・台湾(※)」では土井雪広が総合6位を獲得。4月に入り、滋賀県と岐阜県の県境にある伊吹山で行なわれたJプロツアー第2戦「伊吹山ヒルクライム」では、オスカル・プジョルとパブロ・ウルタスンが1-2フィニッシュを達成した。そして、続くJプロツアー第3戦と第4戦は4月19日~20日、和歌山県の南紀白浜にてチームトライアルとクリテリウムが開催された。

※ツール・ド・台湾=台湾、韓国、香港、イラン、オーストラリア、日本といったアジア環太平洋諸国に加え、アメリカやオーストリア、ドイツ、ベルギーなど欧米諸国から、計23ものプロコンチネンタルチームやコンチネンタルチームが参戦し、115選手がエントリーしたUCIアジアツアーのレース。

 チーム監督の片山右京は今シーズン開幕前に、「トライアルは今年の自分たちにとって、最大の弱点かもしれない」と話していた。しかし、レースが始まってみると、選手たちは監督の不安を払拭する高い技量とチーム力を発揮。結果、Jプロツアー開幕3連勝を達成した。翌日のクリテリウムでは勝利こそ逃したものの、ウルタスンが3位に入り、ランキング首位の選手が着用するルビーレッドジャージを守りきった。また、4月25日のJプロツアー第5戦「群馬CSCロードレース・チームトライアル」も制し、これらの結果により、TeamUKYOはチーム部門でも総合首位につけている。

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