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【自転車】片山右京「ツール・ド・フランスへの最短距離とは?」

  • 西村章●構成・文 text by Nishimura Akira 甲斐啓二郎●写真 photo by Kai Keijiro

遥かなるツール・ド・フランス ~片山右京とTeamUKYOの挑戦~
【連載・第6回】

 片山右京率いる「TeamUKYO」は、世界に175チームあるコンチネンタルチームのひとつとして戦っている。そのポジションからツール・ド・フランスを目指すためには、どのような道を辿って行かなければならないのか。現在、行なわれているジロ・デ・イタリアやツアー・オブ・ジャパンを例にとると、TeamUKYOの現状が浮き彫りとなってきた。

(前回のコラムはこちら)

今年のツアー・オブ・ジャパンでチーム総合2位を獲得したTeamUKYO(写真はホセ・ビセンテ・トリビオ)今年のツアー・オブ・ジャパンでチーム総合2位を獲得したTeamUKYO(写真はホセ・ビセンテ・トリビオ) 欧州が、グランツールの1戦目――ジロ・デ・イタリアで盛り上がるこの時期、アメリカ西海岸では、北米最大の自転車レース「ツアー・オブ・カリフォルニア」が全8日間のスケジュールで開催されていた。参戦したのは、地元アメリカ合衆国のコンチネンタルチームが4チーム、プロコンチネンタルチームが3チーム、プロツアーチームが9チームの計16チーム、128選手だ(チームカテゴリーの違いについては前回コラムを参照)。

 プロツアーチーム勢からは、2012年ツール・ド・フランスの覇者ブラッドリー・ウィギンス(チーム・スカイ/イギリス)や、トム・ボーネン(オメガファーマ・クイックステップ/ベルギー)、ペーター・サガン(キャノンデール・プロサイクリング/イタリア)ら、錚々たる面子が顔を並べ、連日、激しい争いが繰り広げられた。最終日の5月18日は、マーク・カヴェンディッシュ(オメガファーマ・クイックステップ)がステージ(区間)優勝。総合優勝はウィギンスが獲得した。

 また、同時期に日本では、国内最大級のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」が開催された。日本国内の8チームに加え、プロツアーチームからはフィリッポ・ポッツァートを擁するランプレ・メリダ(イタリア)、プロコンチネンタルチームのドラパック・プロフェッショナル・サイクリング(オーストラリア)、そしてイギリスやイラン、香港、シンガポールからも有力コンチネンタルチームが参戦する国際色豊かなレースになった。

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著者プロフィール

  • 片山右京

    片山右京 (かたやま・うきょう)

    1963年5月29日生まれ、神奈川県相模原市出身。1983年にFJ1600シリーズでレースデビューを果たし、1985年には全日本F3にステップアップ。1991年に全日本F3000シリーズチャンピオンとなる。その実績が認められて1992年、ラルースチームから日本人3人目のF1レギュラードライバーとして参戦。1993年にはティレルに移籍し、1994年の開幕戦ブラジルGPで5位に入賞して初ポイントを獲得。F1では1997年まで活動し、その後、ル・マン24時間耐久レースなどに参戦。一方、登山は幼いころから勤しんでおり、F1引退後はライフワークとして活動。キリマンジャロなど世界の名だたる山を登頂している。自転車はロードレースの選手として参加し始め、現在は自身の運営する「TeamUKYO」でチーム監督を務めている。

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