2014.11.13

【新車のツボ90】
ルノー・カングー試乗レポート

  • 佐野弘宗+Sano Hiromune+●取材・文・写真 text&photo by

 ここでルノー・カングーを取り上げるのは、2年半ほど前(第35回参照)に続いて2度目。しかも、今回のカングーも2代目モデルのままで、当時と基本的に変わっていない。ルノー全体のデザイン戦略が世代交代したことに合わせて、昨年秋に顔つきをガラッと変えて登場したのが、現在のカングーである。

 逆にいうと、顔つき以外の基本設計は以前とまったく変わっていないので、これは専門用語でいう”マイナーチェンジ”あるいは”フェイスリフト”といった程度の小変更を受けたにすぎない。ただ、それを機に日本で売られるカングーは装備グレードを2種類に増加、さらに今年春には従来の1.6リッターエンジンに加えて、同社のルーテシア(第76回参照)と同じ最新鋭1.2リッターターボ・エンジンが追加されたことが最大のニュースだ。

 というわけで、2度目の登場となるカングーは、最新の1.2リッターダウンサイジングエンジンを積んだカングーである。ちなみにこのカングー1.2リッターは、装備内容でいえば上級グレードの”ゼン”にあたり、トランスミッションは6MTのみとなる。

 まあ、従来の1.6リッターとオートマの組み合わせも残されているのだが、免許などの都合で「マニュアルは絶対ダメ!」というのでなければ、いま圧倒的にツボを突くオススメのカングーは、最新の1.2リッターである。

 この大きなボディに1.2リッター……というと、なんとなく心もとない気がするかもしれない。しかし、これは前記のとおり、ターボ付きの最新ダウンサイジングエンジンであり、ルノーでは従来の1.6リッターの後継機種という扱いである。よって、アクセルをきっちり踏んでエンジンを本格稼働させたパワーやトルクは、従来の1.6リッターを凌駕して、体感的には1.8~2.0リッター級。まあ、さすがにアクセルを踏んだ直後(=ターボがブン回るまでの瞬間的な空白時間)だけは、小排気量のクセがなくはないけれど、トータルでは従来の1.6リッターより明白に力強い。