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Bリーグ参入2季目ながら存在感を発揮する徳島ガンバロウズ 社長とGMが語る発足の理由とチームづくり秘話

  • PR 新甫條利子●取材・文 text by Niiho Eriko

徳島ガンバロウズの臼木郁登社長(左)と、ザック生馬GM(右)photo by Yasuda Kenji徳島ガンバロウズの臼木郁登社長(左)と、ザック生馬GM(右)photo by Yasuda Kenji

徳島ガンバロウズ スペシャル対談
臼木郁登社長×ザック生馬ゼネラルマネージャー

 バスケットボールを通じ、徳島から日本を元気にする。そんなビジョンを掲げて、2023-24シーズンからB3に新規参入したプロバスケットボールチームが徳島ガンバロウズだ。地域リーグに参戦している社会人チームもなかった、ゼロからのチーム発足。スポーツの持つ力を地方創生に発展させようとする同チームの臼木郁登社長とザック生馬GMに、チーム発足の経緯や未来へ向けたミッションについて語ってもらった。

【徳島県民の誇りと生きがいに】

――徳島ガンバロウズは2023-24シーズンにB3リーグへ新規参入し、1年目でプレーオフ進出(18チーム中4位)と躍進しました。まずはチーム発足の経緯をお聞かせください。

臼木 徳島ガンバロウズのオーナー企業である株式会社メディアドゥ(東京都千代田区)は電子書籍などのコンテンツを扱う会社ですが、2017年3月に株式会社メディアドゥテック徳島というグループ会社を徳島県内に設立して約100人の雇用を創出しました。

 メディアドゥ代表取締役社長CEOの藤田恭嗣が徳島出身ということもあり、そのほかにも徳島県内で起業家を支援する団体「徳島イノベーションベース(TIB)」を設立するなど、徳島から大きな渦を巻き起こしたいと地元・徳島で地域貢献事業を展開してきました。

 そんな折、2019年に徳島県で唯一の百貨店だった「そごう徳島店」の撤退が決まり、その跡地の再開発でプロバスケットボールチームを誘致したらどうかと、話しが持ち上がりました。広く県民のみなさまに喜んでもらえる事業ができるのではないかと動き出したのが始まりです。

――当時は徳島県内に地域リーグ(社会人リーグ)に参戦するバスケットボールチームすらなかったゼロからの出発でした。

臼木 サッカー・Jリーグの徳島ヴォルティスや、プロ野球独立リーグ・四国アイランドリーグplusに所属する徳島インディゴソックスと、スポーツチームはありましたが、バスケットボールの気運はなかったですね。

 ただ2016年にBリーグが発足して以降、その市場規模は右肩上がりに拡大していましたし、バスケットボールはエンターテインメント・カルチャーとしての面白さがあるので、徳島県民の誇りとなり、生きがいとなり得るんじゃないかと思いました。

 22年4月にメディアドゥが3分の2の株式を保有し、設立メンバーとして地元企業23社がタッグを組んで、チームの運営会社となる株式会社がんばろう徳島を設立しました。私が唯一の常勤プレーヤーとして統括マネージャーに就任して、メディアドゥがやるからにはB1を目指そうと決起し、23-24シーズンから徳島ガンバロウズがB3に参入しました。

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著者プロフィール

  • 新甫條利子

    新甫條利子 (にいほ・えりこ)

    スポーツライター。1975年、埼玉県生まれ。筑波大学体育専門学群に在学中からスポーツビジネスに興味を持ち、都内の制作会社でビジネス雑誌等の編集・執筆を担当。フリーランスとなり、陸上競技やサッカー、水泳、バスケットボールなどスポーツ全般を幅広く取材・寄稿している。水泳とスキーの指導者資格も保有。

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