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エアロビック絶対女王の北爪凜々が経験した「まさかの事態」 メダルからの降格から生まれた感動的な拍手と温かい声援 (3ページ目)

  • PR text by Sportiva
  • 石川高央●撮影 photo by Ishikawa Takao

「ワールドゲームズではミックスペアの決勝で2位という表示だったんですが、表彰台に上がるために並んでいたらアナウンスが入って、2位から4位に繰り下げになったんです。点数の間違いがあったみたいで......。メダルが獲れなくなってしまって結構ショックでした」

 掴みかけたメダルがその手から零れ落ちたことで、北爪は大きな失意を感じ、動揺を隠しきれなかった。しかしその後も競技を控えているため、「気持ちを切り替えるのが本当に難しかった」(北爪)が、気丈にも前を向いた。

 そして翌日に行なわれたトリオでは、前日の出来事を見ていた観客から大きな拍手と声援を送られ、見事優勝を勝ち取ることができた。「その光景は感動的だった」と杉原コーチは振り返っている。

 その頃にはすでに北爪の名は世界のエアロビック競技界では知らない人がいないほどの存在となり、2018年、20歳の時には「絶対に優勝したかった」という世界選手権で金メダルを手にすることができた。

【画像】北爪凜々の華麗なる舞

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 北爪は2019年4月のスズキワールドカップ後に一度は引退を表明したが、2021年に再び競技に復帰。約2年のブランクがあったものの、その存在感はやはり圧倒的だった。2021年のスズキジャパンカップの女子シングルとミックスペアで優勝すると、翌年の同部門で連覇を達成。そして先のスズキワールドカップで二冠に輝いた。

 今年9月からは再びスズキジャパンカップの地区大会が始まり、11月には本大会が開催される。北爪にとってこの大会への思い入れは強い。

「スズキジャパンカップも、スズキワールドカップもあこがれの舞台で、そこに立ちたいという思いで練習をしているので、特別な大会です。小学校の時に初めてスズキワールドカップに連れて行ってもらって、私もそこに立ちたいとすごく思ったので、今の子どもたちにも、そういう舞台を見て、目標を持ってもらえたらうれしいです」

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