五輪出場全選手にスマホ贈呈。サムスンが製品のアピールよりも大切にしていること (2ページ目)
長年のサポートにより、サムスンがスポンサーをしていることを多くの人々が認識しているものの、大会とスマホの関連性を想起する人は多くないかもしれない。それはサムスンのオリンピック・パラリンピックに対する思いと関係している。
「サムスンがスポンサーをするにあたって、マーケティング的な視点、コーポレート的な視点、製品の視点の3つがあります。
マーケティング的な視点で言うと、これまでの開催地も含め、今後のフランス・パリ(2024年)、アメリカ・ロサンゼルス(2028年)などが、サムスンとして重要なマーケットに含まれているということです。
コーポレート的な視点は、文化・国籍を超えてお互いを理解し、よりよい世界を実現するという趣旨のオリンピック精神が、サムスンの思い、大切にしている価値感に共通するものがあり、非常に共感できることがスポンサーをする理由です。また困難に立ち向かい乗り越えていくアスリートの姿にも、サムスンとしてとても共感しています。
そして製品の視点もありますが、実は『このスマートフォンを買ってください』という意図はまったくないんです。それよりもこのコーポレート的な視点、オリンピック精神と共通する企業メッセージを、大会、アスリートを通じて発信したいという思いが、優先順位の一番上にあるんです」
オリンピックマークが施されたスマホを発売し、それを選手たちみんなが手にしているにも関わらず、必要以上にアピールしていないため、「オリンピック×スマホ=サムスン」という印象につながりにくいのかもしれない。
しかしオリンピックの精神とともにサムスンのロゴ・社名が自然な形で目に入り込むことで、その精神と共通した印象をサムスンにも感じることができる。スポーツで企業価値を上げていくとてもいい例と言えるだろう。
さらにサムスンはアスリートも支援している。「Team Galaxy」の名の元、日本ではマラソンの大迫傑、スポーツクライミングの原田海、スケートボードのスカイ・ブラウンの3名がメンバーになっていて、いずれもこの東京オリンピックに出場することが決まっている。なぜ彼らがTeam Galaxyに選ばれているのだろうか。その答えはこうだ。
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