2020.06.01

ラグビー日本代表、W杯33試合から選ぶ「後世に残したい、あの一戦」

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • photo by Getty Images

2015年ラグビーワールドカップ@イングランド大会
日本代表vs南アフリカ代表

 1987年の第1回大会から2019年の第9回大会まで、ラグビー日本代表はワールドカップで計33試合を戦ってきた。戦績は8勝23敗2分。どれも思い出深い試合ばかりだが、そのなかでも「後世に残したい、ラグビー日本代表のあの一戦」を選ぶのであれば、間違いなくこれだろう。

 2015年大会、予選プール初戦。日本代表が南アフリカ代表を34-32で撃破し、世界中に衝撃を与えた「ブライトンの奇跡」だ。
ラグビー史に残る試合となった「ブライトンの奇跡」
 この一戦がなぜ、「スポーツ史上最大の番狂わせ」と呼ばれているのか。

 過去2回のW杯優勝を誇る南アフリカ代表は、当時世界ランキング3位。強固なフィジカルを武器に、W杯史上最も高い勝率(25勝4敗・勝率86.2%)を誇って今大会に乗り込んできた。

 一方の日本代表は、世界ランキング13位。W杯での勝率は最も低く(1勝21敗2分け・勝率4.2%)、1991年の第2回大会でジンバブエ代表に勝利して以来、24年間白星から遠ざかっていた。現地のオッズメーカーの予想は当然のごとく、南アフリカ代表の勝利に「ほぼ1倍」をつけた。

 それでも、日本代表を率いるエディー・ジョーンズHC(ヘッドコーチ)は胸を張ってこう語った。

「少年が巨人に、ダビデがゴリアテに槍を持って戦うようなものだ。でも、我々は槍を持っていないので、いろいろな武器を持って戦っていきたい。そして、うまくいけば勝つ。選手たちはいい準備をしましたし、真っ向勝負する準備もできている」