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Shigekixが語るD.LEAGUE CHAMPIONSHIPへの思い「レギュラーダンサーとして参戦した理由」「特別視してきた先輩との関係」 (4ページ目)

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Shigekix はDリーグのなかでも特別な存在のひとり  ©D.LEAGUE24-25Shigekix はDリーグのなかでも特別な存在のひとり  ©D.LEAGUE24-25この記事に関連する写真を見る

【世界一のふたりが共演】

 KOSÉ 8ROCKSには初代ディレクター兼ダンサーであり、1シーズン目と2シーズン目で2年連続、年間最優秀ダンサーにも選ばれたISSEI(イッセイ)がいた。彼は2シーズン目でチームを優勝に導くと、「自身のさらなる成長のため」に退団した。そんなチームを象徴する存在が、2024年12月、3シーズンぶりに復帰することが決まった。

 そこには少なからず驚きもあった。それはISSEIとShigekixが同時にチームに在籍することだ。

 ISSEIは19歳のときに、ブレイキン世界最高峰の大会「Red Bull BC One World Final」で、日本人初にして史上最年少での優勝という偉業を成し遂げた。一方Shigekixはその4年後の同大会でISSEIの記録を塗り替える、史上最年少の18歳で世界一に輝いた過去がある。

 現在、年齢はISSEIが28歳、Shigekixが23歳と少し離れており、互いがこれまで共演することはなく、会話しているところを見た人もほとんどいなかった。そのためブレイキン界隈では互いにライバル視しているという印象を持たれ、不仲説さえ囁かれていたほどだ。

 Shigekixも「僕がブレイキンを始めて、国内、海外と視野が広がっていくなかで、彼の背中を見ずにブレイキンはできなかった、当時からそんな存在でした」とISSEIを特別視してきた。

 そんなふたりがラウンド10のスタートでいきなりスポットライトを浴びて息を合わせて踊り始めた。その姿にブレイキンをよく知る観客からはどよめきに近い歓声が上がった。

「実はもともと海外遠征で話をしたりして、むしろ仲はよかったんです。各々の世代をリードしていくような、そんな戦友的な感覚もありました。ISSEIさんは『自分たちはこれまで交わってこなかったからこそ面白いな』みたいなことを話していました。

 だからこうしてDリーグの舞台で、同じチームで戦うことにすごく意味があると思いました。10代のふたりでは実現できなかったことですし、20代の今だからこそ、何かグッと感じてもらえるものが見せられたと思います。実際にそんな言葉をたくさんいただきました」

 こうしてラウンド10でもFULLCAST RAISERZ(フルキャストレイザーズ)に5対1で勝利を飾った。その後も質の高い作品を披露し続けたKOSÉ 8ROCKSは、全14ラウンド戦った末に、チャンピオンシップへの出場権を手にすることができた。残すは優勝まで3作品を作り上げ、ひとつずつトーナメントを勝ち上がっていくだけだ。

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