「黒木知宏の娘という肩書がついて回るのは覚悟していた」 黒木芽依は「魂のエンターテイナー」を目指し格闘中
黒木芽依インタビュー(後編)
かつてロッテのエースとして活躍し「ジョニー」の愛称で親しまれた黒木知宏さんの長女である黒木芽依が、今年から芸能活動をスタートさせた。小さい頃から踊りが大好きで、3歳からクラシックバレエを始め、東海大浦安高を卒業後は日本女子体育大に入学。体育学部運動科学科で舞踊学を専攻し、踊り漬けの日々を過ごした。
昨年12月でロッテの公式チアパフォーマー「M☆Splash!!(エムスプラッシュ)」を卒業した黒木芽依さん photo by Sano Mikiこの記事に関連する写真を見る
【ビールの売り子で社会経験】
「体育大学でしたが、私の専攻はダンスが8割で、残りの2割でほかのスポーツ学科と体のことや栄養学などを学んでいました。バレエや、ジャズ、コンテンポラリー、エアロビといったいろんなダンスのジャンルが授業のカリキュラムに入っていたので、大学に通いながら、それが練習みたいにずっと踊っていましたね」
在学中にはダンスの傍ら、アルバイトで社会経験を積んだ。スマホで求人検索をしていたところ、ZOZOマリンスタジアムでビールの売り子を募集しているページを発見。迷わず応募し、2018年から4年間、ビールサーバーを背負いながら、スタンドを歩き回った。回の合間には、曲に合わせてキレキレダンスを披露したこともある。
「父からはけっこうな頻度で『今日は何杯売れた?』って聞かれました(笑)。私が中高生の頃は日本ハムのコーチで、売り子の時は解説をやっていたので、解説席から私が見えるということもよくあったようです」
大学卒業後はアルバイトや一般企業に勤務するなかで、やはり踊りが好きだということを再確認。レッスンを重ねながら、かねてより憧れていたロッテの公式チアパフォーマー「M☆Splash!!(エムスプラッシュ)」のオーディションを受験した。
このとき、自身が「黒木知宏の娘」ということは明かさず、実力で約200人の応募のなかから合格9人の狭き門を突破した。
「ダンスの技術的には大幅には上がらないので、ほかの受験者との違いを見せるのにすごく苦労しました。M☆Splash!!は、何でも踊れるオールラウンダーではないと通用しないので、バレエ以外のダンスもかなり練習しました」
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著者プロフィール
内田勝治 (うちだ・かつはる)
1979年9月10日、福岡県生まれ。東筑高校で96年夏の甲子園出場。立教大学では00年秋の東京六大学野球リーグ打撃ランク3位。スポーツニッポン新聞社でプロ野球担当記者(横浜、西武など)や整理記者を務めたのち独立。株式会社ウィンヒットを設立し、執筆業やスポーツウェブサイト運営、スポーツビジネス全般を行なう