木梨憲武ならではの幅広いコネクションの築き方とは?「みなさんの顔色を窺いながら、あとは素早いリズムと熱量で押し切る!」

  • 白鳥純一●文 text by Shiratori Junichi
  • 長田慶●撮影 photo by Osada Kei

■木梨憲武さんインタビュー前編

 木梨憲武さんのニュー・アルバム『木梨ミュージック コネクション最終章 ~御年60周年記念盤~』が6月1日にリリースされた。豪華ゲストとの共演による全16曲が収められたアルバムの制作秘話、コネクションを築くための秘訣などを木梨さんに聞いた。

豪華ゲストと共演したアルバムをリリースした木梨さん豪華ゲストと共演したアルバムをリリースした木梨さん***

――木梨さんのコネクションを活かした豪華ゲストとのコラボが話題ですが、どのように制作を進めていったんですか?

「時間が空いたらスタジオに向かうという日々で、そこで思いついたアイディアを、出会った方たちにお願いしにいく。その繰り返しで完成したアルバムです。これからもこの動きは続けていきたいですね。今回のアルバムのタイトルに『最終章』とつけちゃったんですけど、『帰ってきたウルトラマン』みたいな感じで、『帰ってきた最終章』と銘打ってまたやってもいいかなと思ってます(笑)」

――さまざまな方とのコラボすることになったきっかけは?

「最初は、2年ほど前に自分のラジオ番組『木梨の会。』で、リスナーから楽曲を募ったんですよ。アルバムに収録されている『サンシャイン ラブ ~差し替え ザッキー~』を書いてくれたザッキーは、もともとは俺のラジオのリスナーで、普段は富山県の運送会社で働いてます。楽曲の配信が決まった後には2人で『ミュージックステーション』にも出演させてもらって。タモリさんには『この人は誰?』と聞かれたけどね(笑)。

 リスナーの夢を叶える企画を成功させることができたので、次は『自分の夢を叶えよう』と。宇崎竜童さんからいただいた『命綱』という曲を聴いた時に、マツコ(デラックス)、ミッツ(マングローブ)と俺の3人がドレスを着て歌う映像が思い浮かんだので、3人で集まって曲を聴いたら、みんなが『歌いたい』となってね。ちょっと遊んでもらいました。マツコはレコーディングブースに入るのが初めてだったらしいんだけど、マツコとミッツのパワフルな歌声が入ったイメージ通りの楽曲に仕上げられたと思います」

――『生きてるうちが花なんだぜ』という曲では、宇崎さん、佐藤浩市さんとの共演が実現しました。

「もともとは宇崎さんの楽曲で、『カバーしていいよ』と言ってくれたんですけど、この曲は、原田芳雄さんや桑名正博さんといった役者さんたちが、大切に歌い継いできた曲であることを浩市さんに教えてもらって。宇崎さん、浩市さんと3人で歌うことになりました。レコーディングは1、2回しただけなんですけど、相当気合いの入った作品に仕上がってます」

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