【スポーツ頻出英語】大谷翔平が「ガチョウの卵」を配る!? MLB実況で聞く「Goose egg」って何を指す?
連載:『スポーツにまつわる頻出英語』第3回
現在、多くの日本人アスリートが世界の舞台で戦っています。彼ら、彼女らの活躍に喜ぶ一方、「英語が理解できればもっと楽しめるのに......」という人も多いのでは? そこで、現地メディアで使われる頻出英語を、現地在住のスポーツライターがピックアップ! 今回は「投手」としての大谷翔平選手(エンジェルス)にまつわる英語表現を紹介します。
* * *
【Lesson5】
Ohtani continues to deliver goose eggs on Rays.
Goose egg=0、無得点、無失点
「ガン(またはガチョウ)の卵」というこの言葉は、その卵の形が数字の0に似ていることから、アメリカではスコアボードに0が並ぶ際に使われます。
この言葉は、1866年7月17日にイギリスで生まれました。その由来について、イギリスの新聞『ザ・ガーディアン』(2018年12月7日付)は次のように説明しています。
「プリンス・オブ・ウェールズ(のちのエドワード7世)がクリケットの試合で無失点に抑えられたことを当時の新聞が、『(Prince Royal)retired to the royal pavilion on a 'duck's egg'』(皇太子が"アヒルの卵"をロイヤル・パビリオン宮殿に持ち帰った=0スコアで負けた)と書いたことからこの言い回しが広まった」
いまでもイギリスでは、クリケットの試合で0が並ぶことを「Duck's Egg」または単に「Duck」と言います。そして、この言葉はアメリカに渡った際、北米大陸に多く生息するガンに例えて、「ガンの卵」という言い方に変わりました。ちなみに、日本ではスコアボードに0が並ぶことを「たこ焼き」と呼ぶこともあるようです。応援するチームのスコアに0が並ぶことはどの国でもうれしくないことですよね。
(訳)
Ohtani continues to deliver goose eggs on Rays.
大谷はレイズを相手に無失点投球を続ける。
(応用文)
The Tigers had no chance to break the goose egg against Ohtani.
タイガースは大谷相手に得点を奪うことができなかった。
1 / 2