萩野公介が追い求める強さ。リオ五輪金メダル獲得後に語った本心 (2ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by PHOTO KISHIMOTO

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 その予選、第3組で泳いだ萩野は余裕を持った泳ぎを見せた。平井伯昌(のりまさ)コーチは「200mくらいまでは6割の力で、残りは3割で泳いだと(萩野が)話していた」と語ったが、それでも350mでは2位に2秒以上の大差をつけ、ラスト50mは流すような泳ぎで、4分10秒00でゴールした。

 一方、チェイス・カリシュ(アメリカ)と同じ第4組だった瀬戸は、予選から積極的だった。得意のバタフライでマイケル・フェルプス(アメリカ)が持つ世界記録のラップより0秒12早いで54秒80で入ると、次の背泳ぎは萩野を2秒上回るタイム。最後の自由形は平泳ぎから追い上げてきたカリシュと激しく競り合うデッドヒートに。結局、瀬戸は0秒35差の2位だったが、4分8秒47の自己新の泳ぎだった。

 瀬戸は「チェイス(・カリシュ)に勝って、4分10秒を切らなければいけないと思って泳ぎましたが、速すぎてビックリしました。調子がいいということなので、あとは自分のことに集中するだけです」と納得していた。

 そんなライバルの好タイムを見ても、萩野の表情は揺らぐことはなかった。

「(予選は)だいぶゆっくりいけたけれど、大也が速かったので決勝へ向けてやりがいが出ました。各泳法の泳ぎ自体は今シーズンで一番よかったから、普通に泳げば4分5〜6秒台は出せます。(決勝を)見ていてください」

 そう話し、自身が持つ日本記録(4分7秒61)の大幅更新を、気負いなく予言したのだ。

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