美女スイマー大橋悠依、メドレーで
世界に勝つため自由形にも参戦

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 二宮渉●写真 photo by Ninomiya Wataru

昨年成績を残しブレイクした大橋悠依は、今季も好調を維持している昨年成績を残しブレイクした大橋悠依は、今季も好調を維持している 日本選手権水泳競技大会4日目、4月6日の女子200m個人メドレー決勝で、大橋悠依(イトマン東進)が王者らしい泳ぎを見せた。

「自分が一番落ち着いて泳げる展開は、前半から前に出ることだと思うので、それだけしか考えていなかったです」

 こう振り返る大橋は、銀メダルを獲得した昨年の世界選手権と同じように最初のバタフライを27秒台(27秒79)で入ると、次の背泳ぎが終わった時点でトップに立っていた。

 平泳ぎでは、2016年リオデジャネイロ五輪出場の寺村美穂(セントラルスポーツ)に0秒07差まで詰められたが、「寺村選手はブレスト(平泳ぎ)の速い選手だし、50mのスピードもあるので差を詰められることはわかっていた。150mで並ばれても慌てずにいこうとレース前から考えていた」。自由形に入ると落ち着いた泳ぎで差を広げ、自己セカンドベストとなる2分08秒92で優勝。2位になった寺村には1秒29差をつける圧勝だった。

 昨年とは違い、世界選手権銀メダリスト肩書きを背負って臨んだレースだった。

「泳ぐ前はすごく緊張していて、自分でも『何でこんなに緊張するんだろう』と思うくらいでした。でもとにかく自分のできることをして、どんな展開になっても慌てずにいこうと思っていました」

 その緊張のなかでも結果は残したものの、タイム的には後悔の残るレースとなった。

「派遣標準Ⅰ(2分08秒94/1国2名8位相当)にはギリギリだったので。できれば2分08秒6~7くらいまでいけたらよかったけど、昨日3レース泳いだ疲れもあると思う。200m自由形で自己ベストを出したので、ちょっと筋肉痛っぽい疲れもあって、それが後半に響いたのかなと思います」

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