【箱根駅伝予選会】トップ通過を狙う有力校 大東文化大、東海大、山梨学院大らの戦力と勝負のカギ (3ページ目)
【前回トップ通過の中央学院大、層が厚い神奈川大】
前回の予選会トップ通過の中央学院大も予選突破が有力だ。99回大会の予選会は12位で箱根路を走れずに終わったが、100回大会の予選会は9位、101回大会の予選会は5位、前回はエースの近田陽路(愛知製鋼)の活躍(総合7位)もあり、トップ通過を果たした。毎年、日本人選手だけで戦い、結果を残している背景には、川崎勇二監督の育成力に加え、予選会を戦うノウハウの蓄積がある。
今季の全日本予選会は、エース市川大世(4年)、主力の米田昂太(3年)、前回の箱根予選会総合49位の三代田宏太朗(3年)らが不在ながら6位で通過を果たした。箱根予選会に向けて4年生の稲見峻、前原颯斗ら全日本予選組も調子を上げており、チーム全体の状態は上向きだ。
中央学院大は、予選通過のための戦略だった集団走を前回から封印した。集団の中で我慢するのではなく、選手の力を最大限に引き出すため、フリー走に舵を切った。それが個々の順位を押し上げ、トップ通過につながった。今回もフリー走で、選手それぞれの判断にレースを委ねることになりそうだ。上位10人の10000m平均タイムは28分55秒32で2位。タイム面では優位に立っており、普段どおりの力を発揮すれば、予選通過は決して難しくない。前回の本戦は11位で、10位の日大と55秒差。惜しくもシード権を逃した。その雪辱を果たすためにも、トップ通過を狙う意気込みで臨みたい。
神奈川大は、今季も選手層が厚い。前回の予選会は7位だったが、チーム10番手の志食隆希(4年)も総合132位に入り、全体的に非常に安定した成績で予選を通過した。本戦は13位に終わったが、新妻玲旺(4年)ら経験者が7名も残った。
今季の全日本予選会は、2組2位の滝本朗史(4年)、3組7位の平川瑠星ら4年生6名が出走。三原涼雅(4年)、上田航大(3年)らが不在のなか、4位で通過した。好走した2組14位の新妻昂己(1年)、3組5位の北村海智(1年)は全日本大学駅伝にエントリーされ、この箱根予選会のメンバーから漏れた。箱根予選会には、全日本予選会を走った8名のうち、阿部倫久(4年)と全日本大学駅伝にエントリーされた新妻昂、北村を除く5名が出走予定だ。
宮本陽叶(大塚製薬)、酒井健成(NTN)、塩田大空ら主力が卒業し、戦力ダウンが懸念されたが、どうやら杞憂に終わりそうだ。上位10人の10000m平均タイムは29分09秒52で、全体7位。中野剛監督は「予選会は5位、6位の中位で突破できればいい」と控えめな発言をしているが、大きなミスがなければ中位以上での突破を狙えるだろう。
著者プロフィール
佐藤俊 (さとう・しゅん)
1963年北海道生まれ。青山学院大学経営学部卒業後、出版社を経て1993年にフリーランスに転向。現在は陸上(駅伝)、サッカー、卓球などさまざまなスポーツや、伝統芸能など幅広い分野を取材し、雑誌、WEB、新聞などに寄稿している。「宮本恒靖 学ぶ人」(文藝春秋)、「箱根0区を駆ける者たち」(幻冬舎)、「箱根奪取」(集英社)、「箱根5区」(徳間書店)など著書多数。近著に「箱根2区」(徳間書店)。
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