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【箱根駅伝予選会】トップ通過を狙う有力校 大東文化大、東海大、山梨学院大らの戦力と勝負のカギ (2ページ目)

  • 佐藤俊●取材・文 text by Shun Sato

【東海大、山梨学院大なども上位通過を狙う】

 東海大も非常に強い。今季、西出仁明監督が就任し、科学的データの活用とスピード強化の両輪でチームを底上げしてきた。花岡寿哉(Honda)ら強い世代が抜け、戦力低下が懸念されたが、そんな評判を吹き飛ばす強さを取り戻しつつある。前回の予選会経験者は7名で永本脩(4年)が総合22位と好走した。本戦は総合12位で、南坂柚汰(4年)が4区5位、永本が5区13位、水野夢大(3年)が6区19位、中野純平(3年)が9区12位だった。箱根を経験したこの4名が、今季の主力となっている。

 今季の全日本予選会は2位で通過。1組トップの檜垣蒼(3年)、同組8位の佐野鈴太(3年)、3組トップの中野、同組3位の平井璃空(3年)らが好走した。チームの精神的支柱は永本と南坂だが、走りで牽引するのは中野だ。関東インカレのハーフマラソンでは1時間03分54秒のシーズンベストで3位。関東インカレ10000mでは28分19秒39の自己ベストで3位に入り、ホクレン網走大会5000mC組でも13分39秒31の自己ベストをマークして1位となった。「調子がいい理由がわからない」と語る中野だが、勝負強さはチーム随一。予選会でもリミットを外した走りを見せてくれるだろう。

 予選会は、永本、南坂、さらに関東インカレのハーフマラソンで1時間04分25秒の自己ベストをマークし、7位に入った可児悠貴ら4年生に、中野、檜垣、佐野、網走記録会10000mで28分57秒47の自己ベストをマークした平井ら3年生を加えた布陣が軸になる。上位10人の10000m平均タイムは28分57秒64で全体4位と、走力面では上位通過を狙える水準にある。

 2年前は、ゴール前で10人目の選手がアクシデントに見舞われて途中棄権し、本戦出場を逃した。何が起こるかわからないのが予選会だが、3、4年生が万全の状態で臨めれば、トップ通過も狙えるだろう。

 山梨学院大も手堅い走りで予選会を突破しそうだ。前回の予選会は3位で通過した。ブライアン・キピエゴ(4年)が総合1位を獲得し、同10位の阿部紘也(3年)と同24位の和田瑛登(4年)がタイムを稼ぎ、占部大和(4年)が集団走を引っ張った。本戦は17位だったが、占部をはじめ、阿部ら8名の選手が残っている。全日本予選会では阿部が2組35位と失速したが、高橋楓河(3年)が1組5位、松岡一星(3年)が3組13位、キピエゴが4組3位と好走し、7位で通過した。

 キピエゴはアクシデントがないかぎり、トップを争う走りで大きな貯金をしてくれるだろう。占部は、箱根駅伝3区18位とブレーキになり、悔しさを噛み締めた。その悔しさを晴らす意味でも総合30位以内での走りが期待される。また、フリーで走る予定の和田、松岡も期待が大きい。そして、キーマンになりそうなのが阿部だ。前回の予選会では、チーム内2位、総合10位でチームを支えた。だが、本戦では4区20位に沈み、レース後は号泣した。その借りを返すには、予選会で快走し、自らの手で箱根の切符をつかみ取るしかないが、フリー走をまかされるところまで状態を戻せるか。

 夏に距離を踏み、ジョグで力をつけてきた中間層の選手は集団走で臨み、昨年のように100番前後の順位をキープしていくだろう。その集団を引っ張るのは主将の田原匠真(4年)か平井翼(4年)か。上位10人の10000m平均タイムは28分55秒79で、全体3位と走力は高い。チームの目標は「トップ通過」だが、十分射程圏内にある。

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