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【箱根駅伝2026全チーム紹介(3)】予選会を勝ち抜いてシード権獲得へ 下剋上を狙う10チームの戦力を分析した (2ページ目)

  • 酒井政人●文 text by Sakai Masato

 箱根予選会で5位に入り、2年ぶりの出場となる東海大は、前々回(11位)の経験者が6人残っている。同大会の1区で5位だった兵藤ジュダ(4年)をはじめ、2区の花岡寿哉(4年)、3区の鈴木天智(4年)、8区の南坂柚汰(3年)、9区の竹割真(4年)、アンカーの10区で悔しい思いをしたロホマン・シュモン(4年)らが、2年間の成長をどう見せるのか。

 それから全日本の2区で8人抜きを見せた永本脩(3年)、同4区を務めた中野純平(2年)の走りも注目だ。序盤から好位置につけて、目標とするシード権獲得を目指す。

【予選会6~10位】

 前回、1秒差で本戦出場を逃した東京農業大。箱根予選会は前田和摩(3年)、栗本航希(3年)、原田洋輔(4年)、深堀優(4年)、小島岳斗(4年)が41位以内に入り、6位で通過した。井坂光と内田温規の1年生コンビも上級生と対等の力を持っているという。

 10000mで27分21秒52の日本人学生最高記録を持つ前田は、2区での快走が期待されている。前々回の9区で区間4位と活躍している深堀も好走に期待。"山"は未知数だが、絶対エースの快走で勢いに乗ることができれば、シード権争いに加わってくるだろう。

 神奈川大は前回16位だったが、出走メンバー10人全員が残っている。予選会は12km付近で2人が転倒に巻き込まれるも、宮本陽叶(4年)が個人34位、上田航大(2年)が同48位、酒井健成(4年)が58位と続いて7位通過を果たしている。

 前回は1区が最下位スタートとなった影響もあり、2区の宮本が区間17位と苦戦した。絶対的なエースがいないだけに、1区から好位置でレースを進めていきたいところだ。前回6区で6位の上田が力をつけており、いいアクセントになりそうだ。

 大東文化大は箱根予選会を8位通過。全日本では、1区が20位と出遅れたのが影響したのか13位に終わった。それでも、箱根予選会23位の入濱輝大(4年)、同28位の中澤真大(2年)、ハーフマラソンの前U20日本記録保持者の棟方一楽(3年)、前回1区(8位)の大濱逞真(2年)を軸に、チームの総合力は高い。

 前回は5区が19位、6区が15位と大苦戦した。再び"山の大東"がその力を発揮し、"山"で順位を押し上げることができれば、シード権も見えてくる。

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