箱根駅伝で優勝経験のある名将が大予想。「駒澤大3冠の可能性」「シード権争い」「台風の目となる大学」 (2ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by 日刊スポーツ/アフロ

──駒澤大、國學院大、青学大の3校の優勝争いで勝敗を分けるものは何になりますか。

「5区、6区だと思います。この3校は平坦なコースでは駒澤大の田澤君が秀でていますが、あとは拮抗しています。それほど差がつかない。おそらく4区終了時点で1分30秒以内に3、4校は入り混じっていることが予想できます。5区の山上りで差が出て、往路を制するところが決まると思います。5区、6区の特殊区間で駒澤大が完璧な走りをしてしまうと、完全優勝の可能性が高いと思います」

──上位3校に絡んできそうな大学はどこになりますか。

「順天堂大も力量があります。出雲、全日本とチームとしての注目度が高くなかったため目立っていませんが、チャンスがないわけではありません。長門(俊介)監督としては、2024年が本当の意味で優勝を狙えるチームだと考えているような気がします。中央大も今回は台風の目になる予感がします。本来は優勝争いに絡んでもおかしくないチームだと思います。しかしながら本来のスピードがまだロードに活かされていない感じがします」

──シード権争いは、どう予想していますか。

「シード権争いは、非常に難しいですね。今回、戦力が拮抗しているので。そのなかで創価大は、手堅い駅伝をするのでシード圏内に入ってくるでしょう。東洋大もエースの松山(和希・3年)君を欠いていますが伝統校らしくまとめてくるでしょうし、法政大もしっかりと走ってくるでしょうね。城西大も楽しみな大学です。早稲田大は、主力が力を発揮できるかですね。東海大は吉田(響・2年)君が外れたのが非常に大きい。帝京大はトラックシーズンこそ元気がなかったですが、距離が長くなると力を発揮してきますからね。そうなると、ある意味、どこにでもチャンスがあるような気がします」

──シード権を確保するためのポイントは何になりますか。

「ブレーキを最小限に抑えることと、最後はゲームチェンジャーを復路に残せているかだと思います。どのチームも主力選手は往路に配置しなければシード権内でレースを進めることが難しくなります。でも、後半にゲームチェンジャーを残せるチームは、最後にシードを確保してくると思います」

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